内容説明
『平家物語』祖本編纂から800年、真のプロデューサーはだれだ?日本人の精神性に深く関わってきた『平家物語』。『徒然草』には、『平家物語』祖本の編纂者が信濃前司行長であると書かれている。しかし、著者は、慈円という一人の人物をあぶりだし、長い年月をかけて、行長説の信憑性を問うとともに、創出に至る真の姿を追究してきた。本書はその集大成であり、文学史に一石を投じる研究書である。
目次
第1章 『平家物語』祖本創出の謎(『徒然草』の記述の信憑性;『平家物語』祖本編纂への慈円の関与 ほか)
第2章 『平家物語』と『愚管抄』との関係(『平家物語』先出説の問題点;両書の関係性についての研究者の見解 ほか)
第3章 鵺退治説話の創作(主人公源頼政の虚像と実像;鵺の創作 ほか)
第4章 慈円の思想(慈円の道理思想;慈円の怨霊思想 ほか)
第5章 『平家物語』祖本編纂の真相(『平家物語』祖本編纂の開始;『平家物語』祖本編纂の中断と再開 ほか)
著者等紹介
赤井信吾[アカイシンゴ]
1943年、京都府生まれ、立命館大学卒業後、教職に就き、教諭、教頭、校長を経歴する。2003年定年退職後、綾部市教育委員会指導主事・教育委員として、地方教育行政に携わる。2014年、71歳で退職後、地元福知山市内での地域活動に専念する。2016年春の叙勲で、瑞宝双光章(教育功労)を受章。福知山史談会役員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。