感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
24
ながやす巧が『壬生義士伝』のコミカライズに着手して完結するまで、実に20年の期間を要した。そんな時間の長さだけを取っても、ながやすの漫画家としての誠実さを感じさせる。出版社を渡り歩き、発表媒体も変更しながら、しかし漫画『壬生義士伝』は続き、そして完結を迎えることができた。その執念もまた、ながやすの誠実さの表れだ。いや、ここに描かれた線の一本一本にこそ、漫画家・ながやす巧の誠実さ、凄さを体感することができる。(つづく)2023/07/30
尿酸値高杉晋作
5
ながやす先生の執念の塊とも言える力作。 何度涙腺刺激するんですか!!2023/08/07
やすとみくろ
5
20年をかけての完結。掲載誌の廃刊、出版社の移籍を数度、WEB連載への移行、著者の病気など数多くの苦難があったが、著者一人で、原作にほぼ忠実に高いクオリティのまま最後まで描ききった。帯の浦沢直樹の推薦文や、巻末の湯浅裕行の解説が的確だが、本当に凄い作品だったと思う。巻末に設定画が収録されているのが、個人的には嬉しい。緻密で情報量が多く、もっと大きなものが見たくなる。あとがきにあるが、単行本がまったく売れなかったというのが残念でならない。もっと多くの人に読んでもらいたい作品。2023/07/20
イコ
3
壬生義士伝は映画版が好きで、漫画版を最初に買った時はもう少し短い話かと思ってたので(小説は読んでない)、様々な困難を経て20年弱で完結、私も歳を取りました。同業者には高く評価されるも、売上はあまりよろしく無いようで(巻末にも書いてる)、だがしかし傑作である。1巻毎にまとめて書いている為、1巻ごとに完成度が高くて映画的、腰を据えて読み、泣き、満足感を得た。物語も苦難の時を経て、最後に全てが報われたようで清々しかった。2024/11/30