出版社内容情報
厳しい修練を積みながら、まだ誰も知らない生命の誕生の秘密について、ひとつの核心を得たエイラ。太古の景色を甦らせ、世界最古のヒロインの感動的な物語が展開する。
著者等紹介
アウル,ジーン・M.[アウル,ジーンM.] [Auel,Jean M.]
1936年、シカゴ生まれ。18歳で結婚、25歳で五人の子の母となる。エレクトロニクスの会社に勤めるかたわら、ポートランド大学などで学び、40歳でMBA(経営学修士号)を取得する。この年に、先史時代の少女エイラを主人公とした物語の執筆を思い立ち、会社を退職して執筆活動に入る
白石朗[シライシロウ]
1959年、東京生まれ。早稲田大学第一文学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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文庫フリーク@灯れ松明の火
58
途中、一気に時は進み赤ん坊だったジョネイラも4歳、愛馬ウィニーの子・グレイを乗りこなすまで成長。大ゼランドニの導きで、聖なる洞窟巡るエイラ一行。上巻巻頭の謝辞に有った精緻な洞窟壁画を、著者は文章で描こうとしている印象。画像検索できる現代の有難さ。聖地巡礼の旅は遠く離れた一族の洞を巡る旅、馬と狼を自在に操るように見えるエイラ一行への驚きは、お約束の様式美(笑)<三の洞>近くでエイラを襲うならず者4人。エイラの投石器・ジョンダラーの投槍器・ウルフの牙にあえなく捕まる殺し・盗み・犯す・罪を重ねたバルデラン一味→2015/01/10
punyupunyu
16
聖なる洞窟を巡るひと夏の旅でした。いつの間にいかジョネイラが一人でグレイに乗っている。ウィニーたちを狩ろうとする人々の前に一人立ちふさがった姿にエイラの姿を見ました。悪党に敢然と立ち向かったエイラ、ウルフ。エイラの窮地を助けたジョンダラー、大ゼランドニは遠く南の地でもその名を知られ尊敬されている。旅路を舞台にした一大活劇、水戸黄門のようです。残すところ、あと一巻。ぜひともゼランドニーと氏族のかかわりを読みたいな。2015/02/02
マッピー
14
この作者がまじめで勉強熱心なのはわかる。だから、知りえた事実をすべて作品内に盛り込もうとしたのだろうけれど、だとしたらなぜ挿絵をつけないのか。以前から、エイラたちの作る道具、衣装などのネアンデルタール人とクロマニオン人の違いなど、挿絵があればなあと思っていた。前作辺りから洞窟の中に描かれた絵についての描写が増えて、その気持ちは圧倒的に強くなった。だって、洞窟の形状も質感も、描かれている絵についても、全然文章から見えてこないのだ。事細かに書かれすぎていて、逆に多少うんざりだ。2025/03/19
Book Lover Mr.Garakuta
10
聖職者として、巡礼を重ねるも、( ^ω^)・・・な話である2019/05/06
sumi
7
エイラのドニエの旅の中で、芸術と宗教と政治の始まりをエイラと共に感じる巻。罪と罰という共同体にとって必要な縛りがジョンダラーの拳により、簡単に綻ぶ様を見ても、人間がいかに共存することに知恵を絞ったか、考えることができます。 どうしても大ゼランドニがマツコデラックスのイメージしか湧きません。2016/06/30