内容説明
パルチザンの解放区を襲った回帰熱は多くの犠牲者を出してようやく終息した。パルチザンの闘士に生まれ変わった外西宅や、革命を夢見る千チョンバグら若き隊員、“釜の蓋”ら歴戦の勇士たちは熾烈な戦いを繰り広げていたが、討伐隊の兵力が拡充されるにつれ、解放区は次々と奪われて行った。戦いをよそに、筏橋では廉相九が鋳物工場の娘と結婚し、名士の仲間入りを果たす。一方ソウルでは、『解放日報』の記者金美善が逮捕され、死刑判決が下った。絶望する彼女の前に、命と引き換えの残酷な罠が…。
著者等紹介
安岡明子[ヤスオカアキコ]
1948年生まれ。青山学院女子短期大学卒。延世大学韓国語学堂修了。韓国文化院勤務を経て、現在常磐大学国際学部、サンシャイン文化センター、法政大学国際文化学部で講師を務める。訳書に「塔」(共訳)
尹学準[ユンハクジュン]
法政大学国際文化学部教授。目白大学人文学部客員教授。1933年朝鮮・慶尚北道生まれ。1953年渡日。法政大学卒。著書に「朝鮮の詩ごころ」「歴史まみれの韓国」「オンドル夜話」「タヒャンサリの歌」等。訳書に「冬の谷間」「弟との邂逅」等多数
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