内容説明
筏橋では軍と警察が青年団の助けを借りて左翼の残党や同調者の捜索に乗り出した。その先頭に立ったのが、曹渓山に逃れたパルチザンの隊長、廉相鎮の弟で、青年団の団長に成り上がった廉相九である。住民同士が左翼と右翼に分かれて憎しみ合い、多くの罪もない人々が殺されて行く中、有力者の息子で、教師としても人望のある金範佑は、こうした状況を収拾しようと奔走するが、そんな彼に容共の嫌疑が…。一方、秘密党員の鄭河燮と巫堂の素花は、深く愛し合うようになり、運命的な絆で結ばれる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
泉を乱す
5
正月を捧げた第二巻
みなみ
2
金範佑って実家の権力がすごいし、本人もアメリカ諜報機関帰りでみんなにカリスマ扱いされてて、ややチートキャラだよな…(苦笑)とは思うのですが、従軍&諜報機関帰りというのは金範佑の修羅場での強さについて説得力があると思う。日帝のあとアメリカにすり寄るってのが、どこにでもあるあるな話。我が日本でも、軍国主義を振りかざしていた輩が戦後あっさり転身したとはよく聞くわけで。2017/02/05
Sachiko
0
全10巻の長編小説の第2巻。実際の事件に基づいて、朝鮮戦争前の動乱の時代を描いている。イデオロギーの違いによる、住民同士の殺し合い。政府軍や警察による虐殺など、悲惨な場面も多く、途中で読むのが苦しくなることもあった。2025/05/11