出版社内容情報
しおりは自分の気持ちをはっきり言葉にして友だちに伝えるのがちょっと苦手な小学4年生の女の子。1年生のときから憧れている神田くんと同じクラスになっても、やっぱり自分から声をかけることはできません。そんなある日、しおりは児童会長のまゆかさんがつけていたカチューシャを見つけ、色違いのものを買う決心をします。お手伝いをしてもらうお小遣いでようやくそれを手に入れたしおりは、新たな一歩を踏み出します。
内容説明
しおりは、同級生の神田くんにずっとあこがれている小学四年生。ある日、神田くんのお姉さんで児童会長のまゆかさんがつけていたものと同じ(かもしれない)カチューシャをお店で見つけたしおりは、色ちがいのカチューシャを買おうと決心します。そして、おこづかいをためはじめるのですが…。
著者等紹介
草野たき[クサノタキ]
1970年、神奈川県生まれ。実践女子短期大学卒業後、会社勤務。99年『透きとおった糸をのばして』で第四〇回講談社児童文学新人賞を受賞し、デビュー。同作で、第三〇回児童文芸新人賞を受賞。2007年、『ハーフ』(ポプラ社)で第四七回日本児童文学者協会賞を受賞
エヴァーソン朋子[エヴァーソントモコ]
大阪芸術大学デザイン学科を卒業。デザイン制作会社勤務を経て広告や書籍の仕事に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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鳩羽
2
四年生のしおりは、クラスメイトの風太に一年生のときに助けてもらったことから憧れている。風太の姉は児童会長で、色違いのカチューシャを身につけて遠足に行きたいと、しおりはお小遣いを貯め始めるが、年の離れた妹に駄菓子を買ってやったり、友達付き合いのためになかなか目標額まで貯まらず…。ですます調のせいか、道徳の教科書のようなきちんとしたお話の雰囲気。誰かの真似ではなく、誰かへの忖度ではなく、自分の楽しみや自分の意思で選択ができるようになり、しおりの年齢に相応しい課題と達成だったように思われる。2025/06/16
gero
0
貯金;バイ貝;姉妹;宝物 これを本当に草野たきが?刃物も突き付けられないしいじめも絶交もないし親の前で泣き叫んだりしないし”メジルシ”もついてないこの優しい世界が?しおりはかっこいいカチューシャがどうしても欲しくておこづかいを貯めています。でも買い食いを断ったら友達に嫌われるかもしれないしおみやげがないと妹がへそを曲げるしでなかなか貯まりません。お金の出入の度に10円刻みで計算しながらじれじれするのが身に覚えがあって笑ってしまいます。→2025/06/08