出版社内容情報
地球史上最大の動物、シロナガスクジラ。その生態は地球規模の旅をしなければ子孫を残せない宿命にあります。妊娠中のメスは食料の豊富な冷たい海で夏を過ごしますが、その海に居続けると、産まれてくる子どもは海の冷たさに耐えられません。そこで、暖かい海で出産と育児をするために旅にでます。しかし、冷たい海を離れると食料がありません……どうするのでしょう? 海の向こうで出産し育児に奮闘する母クジラに迫りました。
内容説明
読んであげるなら4才から。じぶんで読むなら小学校初級から。
著者等紹介
加藤秀弘[カトウヒデヒロ]
東京海洋大学名誉教授。日本鯨類研究所顧問ほか。北海道大学卒。水産学博士。専門は鯨類生態学。生態研究に傾注する傍ら、シロナガスクジラの個体数回復・鯨類と超高速船の衝突回避・稀少種コククジラ保全等にも取り組んできた
大片忠明[オオカタタダアキ]
武蔵野美術大学実技専修科卒。国立科学博物館の武田正倫研究室に5年間通い、標本画を学ぶ。『広辞苑』(岩波書店)等、事典や図鑑の挿絵を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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☆よいこ
83
かがくのとも絵本。ひらがな。読み聞かせ7分。解説なし▽シロナガスクジラは地球に今いる動物と昔いた動物、全部の中で一番大きな動物。15分おきに海の上に鼻を出して呼吸する。おきあみを口に入れて、ブラシのようなヒゲでこしとって食べる。赤ちゃんを産むために、つめたい海からあたたかい海を目指して泳いでいく。あたたかい海は子育てにはいいけれど、えさがないので、小くじらが大きくなると冷たい海を目指して旅に出る。シャチに狙われることもある▽絵がいい。2025年発行2025/05/16
退院した雨巫女。
9
《本屋》シロナガスクジラの生態がよくわかる絵本。2025/01/15
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
9
かがくのとも2017年12月号 通巻585号にて読了。 シロナガスクジラの生態、子育ての旅。地球上の動物で一番大きいシロナガスクジラ。我が子のために身を削る姿は母の愛そのもの。2024/12/17
てぃうり
6
ははクジラのこクジラを育む営みに感動する。親離れのはやさに、驚く。26、27ページでそんなあーーーと言ってしまう。2024/12/22
遠い日
3
シロナガスクジラの出産から、子育て、子の独り立ちまでを描く。母クジラは温かな南の海で、子クジラがじゅうぶんに育ちきるまで、体が半分ほどになるくらいに痩せてしまうほど、何にも食べずに子育てをする。子育てはしやすいが、南の海はシロナガスクジラの餌となるものがないためだ。獰猛なシャチから子どもを守り、戦う姿は母の貫禄十分。やがてくる子別れも、ちゃんと餌が豊富な北の海へ導いてからだ。愛情深く、別れはきっぱり。興味深い読書となりました。2025/04/09
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