出版社内容情報
ぼくは、こばやしゆうと。ゆうと、というのは、ゆうきのあるひと、といういみなんだけど、はっきりいってぼくはこわがりなんだ。これは、そんなぼくが見た、ちょっとこわいもののメモ。よかったら読んでみてくれるかな。だいじょうぶ、ちょっと「こわい」、だけだから。ぬいぐるみのクマはガラスの目でぼくを見る。プールそうじのときにひろった緑色の円盤、そして暗い路地の奥には……。こわくてふしぎでおもしろい4つのお話。
内容説明
だいじょうぶ、ちょっとこわいだけだから…。ぼくのなまえは、こばやしゆうと。はっきりいってぼくはこわがりなんだ。水たまりに落ちてたぬいぐるみのクマ。学校のプールでひろった緑色の円盤。空き地のゴミ山で見つけたテレビ。そして、暗い路地の奥には…。これはぼくが見た、こわくてふしぎな四つのお話。
著者等紹介
北野勇作[キタノユウサク]
1962年生まれ。作家
森本晃司[モリモトコウジ]
1959年生まれ。アニメーション作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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☆よいこ
75
児童書。怪談。とても怖い、ではなく「ちょっと」だけ怖いのがいい▽こばやしゆうと(小林勇人)は怖がり。怖いものがありすぎるのでメモに書いてみることにした。後から見返したら「たいしたことない」と思えるかもしれないから[ちょっとこわいクマ]水色のクマ[ちょっとこわいプール]河童の皿[ちょっとこわいテレビ]ゴミ捨て場のカヤマくん[ちょっとこわい路地]アロエ人間と金魚の幽霊▽お父さんは作家でゆうとの話をネタにしている。メモが挟まっている。2023.5刊2023/07/04
shio
38
児童書だけど北野勇作さんだ!と読んでみた。怖がりゆうとくんが体験したちょっと怖いことを、お話しながらメモに残す。道端のぬいぐるみ、学校のプール、ゴミ捨て場のテレビ、路地。子どもの頃はちょっとゾクッとしたかもしれないな。各話の最後に挟まれたメモが手書きならもっと怖かったのに。イラストが生き生きとしていて良かった。ゆうとの話を小説にしようと食いついてくるお父さんがなんだか1番、怖かった…。2023/08/07
たまきら
35
文章は「ちょっとこわい」なんだけど、絵が!絵がこわ~い!…メモが手書きで挿入されていたら震え上がってたかもよ~。最初は大丈夫だったのに…。娘さんはパラ読みして「すぐ返して」とのこと。ぷぷぷ。2023/10/01
みつばちい
33
怖がりのぼくはちょっと怖いものがたくさんある。小説家のお父さんのアドバイスで、それをメモしておくことに。四つのちょっと怖いエピソードが描かれていて、章の終わりに本当にメモみたいな小さな紙が挟まっているところが面白い。エピソードは道にいるくまのぬいぐるみ、プール掃除でみつけた河童の皿,ゴミ捨て場のテレビ(と、一緒にあそんでいた謎の友達)、怖い路地。なかなか不気味で面白い。地の文と会話文を分けてない書き方なので(「」なし)最後の話などは過去の親子の会話も含まれていて読み慣れてない子どもだとわかりにくそう。2023/08/13
くさてる
32
「ちょっとこわい」けれど、不思議。子どもの頃には十分にあり得る恐怖がさりげなく物語になっている印象がして、大人のわたしは主人公の恐怖をどこか遠くから眺めているような気分で読みました。この独特な感じを、小学生くらいで体験してほしいなあ。2023/08/03