出版社内容情報
すまこはのんびりやの小学生。春休みは、ころころ(補助輪)つきの自転車にのって、いい気分で町内をいったりきたり。すまこの家は補助輪工場なので、「お父ちゃんがころころ作ってるから、いつまでもつけてるん?」とからかわれますが、いつもちっとも気にしません。ところがある日、お父ちゃんが「補助輪をはずすぞ」といいだして……。大阪の工場の町を舞台にした、おかしくてちょっぴりしんみり、人情味あふれる物語です。
内容説明
すまこの赤い自転車は、いつまでたっても補助輪つき。からかわれても、このままでええねん!と、気にしない。しかし、おとうちゃんの一声で、とつぜん自転車の練習がはじまった。勇気もやる気もないすまこには、ぜった無理にきまってる。そんなある日、おかあちゃんがけがをして…。大阪の小さな町を舞台に、あんまりやる気のない小学生「すまこちゃん」がくりひろげる、おかしくて、ちょっぴり泣ける物語。2010年に講談社より刊行された『ほじょりん製作所』を大幅に加筆、修正し、新たにすべての絵を描き下ろした作。小学校低学年から。
著者等紹介
安井寿磨子[ヤスイスマコ]
1959年、大阪に生まれる。大阪芸術大学美術学科卒業。版画家。装画も多く手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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遠い日
4
作者の安井寿磨子さんのご実家安井製作所が舞台の楽しい物語。子ども用自転車の補助輪製作所のすまこが主人公。のんびり屋で動作もゆっくり、せかせかしたお父ちゃんに「はよせえ!」と言われるのが大の苦手。自転車もまだ補助輪付きのまま。それなのにお父ちゃんが勝手に補助輪を取る特訓を決行!内心やる気のないすまこに「勇気や!」と発破をかける。勇気って自分の内側からしか出てこないもの。全くすまこには響かない。あることがきっかけで勇気を出したすまこ。乗れるようになると一気に世界が広がる自転車は子どもを成長させる乗り物だ。2022/04/14
がばいおばちゃん
2
昭和の女の子のお話。堺市で自転車の補助輪を作っている町工場の娘が主人公。2024/03/09