内容説明
「鳥獣戯画」の動物たちがいきいきと動き出す。物語とともに国宝に触れる絵本。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
麦ちゃんの下僕
129
京都・高山寺所蔵の国宝「鳥獣人物戯画」を元に木島始さんがストーリーを創作し、絵巻の場面場面を切り取って再構成してできた絵本。いくつか左右を反転させているシーンもありますが(←「高山寺」の印が逆)、絵自体は原物がそのまま利用されています。生き生きとしていて現代のマンガにも通じる動物たちの豊かな表情は、とても800年以上前に描かれたものとは思えませんよね。子供も大人も楽しめる素敵な絵本です。2024/03/31
☆よいこ
96
絵本。絵巻「鳥獣人物戯画」から一部抜粋し、物語をつけたもの。擬人化されたカエルやウサギが生き生きと走り回る。森のお祭りに集まったウサギやサルたちキツネやカエルが楽しんている。そこに殺人事件が発生。カエルが死に葬式がはじまる。和尚姿のサルがお経をあげる。犯人は…▽左綴じ右開き横書き。こどものともより一回り大きめサイズ。1967年こどものともからの新装版キター2021年刊2021/11/18
bura
75
読み友さんのレビューを見て。1967年の新装版。鳥獣人物戯画絵巻甲巻を題材にした絵本。ご存知の様に動物たちが戯画として活き活きと描かれた世界だが、そこに説明はない。この絵本はかえるやうさぎ、猿たちが森のお祭りの競技で楽しく競い合う物語になっている。するとかえるが倒れてしまい…。作者は子供たちに国宝絵巻の鳥獣人物戯画をいつもしげしげと見ることが出来ないか?と思い創作したと語っている。いやいや、大人もしげしげと見つめてしまう良き絵本であった。2024/09/23
yomineko@ヴィタリにゃん
67
鳥獣戯画に物語がついた!実際はこの絵には詞書(ことばがき)はなく、著者のお陰で楽しく物語を読めた。でもお葬式もあるんですね。1967年刊行の新装版。みんな大好き「鳥獣戯画」はTシャツにもなっていますね!描いた人も天国でびっくりしていそう😊2023/12/16
ままこ
62
鳥獣戯画絵巻を組み立てなおし、セリフ入りの一連の物語に仕立ててある。昔話風でなかなかシュール。それにしても、およそ800年から900年前に(時代的には平安時代かな)造られたこの素晴らしい作品をよく残してくれたと高円寺に感謝。鳥獣戯画に登場するキャラクターはどれも可愛く生き生きとしていて好き。2024/06/14