内容説明
ずたずたに破壊されてしまった「野生のロボット」ロズは、飛行船に乗って無人島をあとにした。むかった先は人間社会。ロズははたして生きのびることができるのだろうか?そして、息子のキラリや友だちのみんなに、ふたたび会うことができるのだろうか?前作『野生のロボット』に続き、自然と科学、さらには人間社会のあり方についての問いかけに満ちた物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アナーキー靴下
85
去年読んだ児童書の中で、私的にはかなり高ランクに位置している「野生のロボット」の続編。本作もまた良かった。前作同様、さらっと読めばハートフルな感動に包まれる子供向け作品のようであるのに、所々、心に爪痕を残すような引っかかりがあり、そして読後はさらに深く考えてしまうような何かがある。主人公ロボット、ロズの「擬態」は、設計者にとって、こうでありたい理想の投影となっていたのではないだろうか。人間にとって、存在すると信じたいもの。前作から引き続き、ロズの真意を想像すると恐ろしくもあるが、しかし今回の余韻は温かい。2021/07/28
☆よいこ
78
児童書。『野生のロボット』続編。野生化したロボットは傷付き倒れた。傷を癒すために工場に運ばれたロボット、ロズは「普通のロボット」のフリをして生き延びた。足の悪い父親と子供2人で営む丘の上農場に買い取られたロズは、いつの日か自分の家族が待つ島に帰ることを夢見る。逃げ出すための準備をし我慢の日々だったが、ガンの息子キラリがロズを見つけ出した。ロズはキラリと島に帰る旅を始める。▽ロズの我慢強さ、優しさ、勇気にわくわくする。良本。2021/06/19
信兵衛
18
本続編の映画化も既に決定されているそうです。楽しみ。 また、原作には未邦訳の第3弾「ワイルド・ロボット・プルジェクツ」もあるそうです。是非翻訳刊行して欲しい処です。2025/02/28
NakaTaka
18
とても面白かった。野生のロボットの続編。ロズは、プログラミングはそのまま、つまり以前の記憶を残したまま、体の修理だけされ、今度は農場で働く。でも、無人島には帰りたい。そのためにやったことは。ロズの優しさ温かい心。それはロボットとしては欠陥品なのか?キラリとの再会。親子の情愛の深さに胸打たれる。効率的に生きるロボット設計技術者だって、心動かされるだろう。感動した。2022/07/12
joyjoy
16
「ロズ、夜は働くな。子どもたちと料理をするのがおれの楽しみなんだ」。シャリーフさんは、どこまでをロボットに任せるか、任せずに自分でやりたいことは何か、分かっているね。私たちは大丈夫?いつの間にか、あれもこれもAIに頼りすぎていないかな。 島で、動物たちはいつまでも生きているわけではない。ロズ、寂しくならないかな?でも、また新たに誰かのママになったりするのかもしれないな。「これが私です」と言えるものを見つけたロズ、すてきだ。2021/08/14
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