出版社内容情報
無人島に流れついたロボット=ロズは、生きぬくために、野生動物たちにとけこもうとするが……。あらしの夜、五つの木箱が無人島に流れついた。中にはどれも新品のロボットが一体ずつ入っていたが、こわれずに無事だったのは一体だけだった。偶然スイッチが入り起動したロボット=ロズは、島で生きぬくために、野生動物たちを観察することでサバイバル術を学んでいく。はじめはロズを怪物よばわりしていた動物たちだったが、ひょんなことからガンの赤ちゃんの母親がわりとなったロズが子育てに孤軍奮闘する姿を見て、しだいに心をひらいていく。すっかり野生のロボットとなったロズのもとに、ある日、不気味な飛行船がやってきた……。
ピーター・ブラウン[ピーター・ブラウン]
著・文・その他/イラスト
前沢明枝[マエザワアキエ]
翻訳
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
absinthe
210
小4の娘が一人読みした。とても面白かったとのことなのでパパも読んでみた。確かに、ロボットと動物の違いも書かれるが共通点の多いこと。ロボットに共感できて、ぐいぐいと引き込まれるところが面白い。最後は尻切れトンボに見えるが、いろいろに想像を膨らませられる計算された終わり方だと思う。児童文学だけど、どこか哲学を感じさせる。2020/06/09
やま
104
動物の言葉を話し、鴈の子供を育てるロボット「ロズ」の物語です。ロズは、無人島の浜辺で目を覚ました時は、ただの機械で、プログラムされた通りにしか動けなかったが、鴈の子供キラリを育てるために奮闘するうちに動物の言葉を話し、動物たちの仲間になってキラリを育てていきます。まさに子育てによって機械から野生になったロボットの物語です。ロズの子育てを通して、人は、一人では生きて行けません。多くの仲間と一緒になって楽しく生きて行くことを物語は語っています。字の大きさは…大。2021.10.19~20読了。★★★☆☆2021/10/20
☆よいこ
72
無人島に流れ着いた一体のロボット。自分を守らなければならないという自己防衛プログラムにより行動する。たくましく生きる動物たちを見習い、野生化していくロボット。最初は怪物と恐れられたロボットが、ガンの子どもを育てるうちに動物たちと打ち解けていく。終盤のアクションシーンはまるでターミネーターのようだった。▽自己防衛プログラムなのに、ロボットの行動が思いやりや優しさに見えてくる不思議。切なくなった。読みやすい。児童書、高学年~。ピクサーとかでアニメ化しそうな内容。2019/01/25
はる
68
無人島に流れ着いたロボット・ロズ。ロズは生まれて初めて島の動物たちと出会い、様々なことを学んでいく。また動物たちも初めはロズを恐れて近づかなかったが、ロズの優しさに触れ次第に心を開いていく…。イラストレーターでもある作者の初の児童書。さすがに挿絵はセンスの良さを感じます。ちょっとラピュタのロボット兵みたい。ひょんなことから育てることになった雁のヒナとの愛情が微笑ましい。クライマックスはハラハラする展開で楽しめました。ただ正直言えば設定はとても魅力的なので、もう少し面白く出来たかなあ、という気もします。2018/12/18
鷺@みんさー
59
表紙を見て、「あ、ラピュタのロボットかぁ」って思いましたよね?私も思いました。ええ。でも読む内に段々印象が変わってって、これは映画化レベルの隠れた名作じゃないかと思った次第。絵も著者の描いたもので、動物たちが生き生きとユーモラスで、可愛い。キツネのチャッカリ、ウッドチャックのアナホリーと、名前もわかりやすくて可愛いし、文章も子供向けながら丁寧に、物語から考える力を与えてくれるものでした。ラストを敢えて安易なハッピーエンドにしなかった点も個人的に好印象。→(コメ欄にあらすじ)2019/02/19
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