出版社内容情報
発音不可能な名前の国に暮らすジョニーは、動物達と、さらわれた王子を探す。マーク・トウェインの未発表原稿から生まれた物語。マーク・トウェインが遺した未完の物語が、コールデコット賞作家の手により、美しい絵とともに完成しました。物語の舞台は、遠くはないがたどり着くことはできず、名前を発音するのが困難を極め、貧しい者はずっと貧しいままの国。この国で貧しく不幸な暮らしをしていたジョニーは、ひょんなことから、なんと動物と話せるようになる。そして、動物たちの協力のもと、行方不明になったこの国の王子を探しに向かったのだが……。
マーク・トウェイン[マーク・トウェイン]
著・文・その他
フィリップ・ステッド[フィリップ・ステッド]
著・文・その他
エリン・ステッド[エリン・ステッド]
イラスト
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ケイ
103
挿絵がとても美しい絵本なのだが、トウェインの作品だと思って読むと、少し違うのだ。彼が小さな娘とパリに滞在していた時に、娘達が寝る前にせがんだお話の‘もと ’からステッド夫妻が仕上げたもの。ステッド氏かトウェインとする空想の会話が、私には物語から引き離されるように感じた。トウェインがすごく好きだとガッカリしてしまう絵本かも。2019/03/25
keroppi
68
【マーク・トウェイン誕生日読書会’22】マーク・トウェインが娘たちに語ったという未完の話を100年以上経って素敵なイラストも添えた本にした。ひとりぼっちのジョニーは、動物たちとは分かり合い、さらわれた王子を救いにいくが…。優しさと皮肉の効いたトウェインらしいお話になっていた。2022/11/21
☆よいこ
55
悪人の祖父に育てられた、貧しい少年ジョニーは、唯一の友である鶏のペストトキガを市場に売りに行くよう命令された。王さまのお城の下にある市場ではおかしなパレードに出くわす。みんな背中を丸め腰をかがめている。王さまの一人息子のオレオマーガリン王子を救うためにジョニーは出かけていく。▽「トム・ソーヤ」のマーク・トウェインの残されたメモからアイディアを受け作られた絵本。装丁は面白いが、ストーリー中にちょいちょい作者の言葉が入るのがうざい。トウェインの素晴らしさを主張したいのだろうがそのせいで物語を楽しめない。2019/04/24
ちえ
32
マーク・トウェインが、1879年、娘たちにせがまれて話した未完の話の断片がノートに残っていたのがわかったのが2011年。それを作家フィリップ・スデットが書き上げ、画家エリス・ステッドが挿し絵を描いた。この挿し絵が素晴らしい。そして主人公ジョニーの二つの挨拶について書かれていることは真実だろうなぁ。所々で間に挟まれている作家とトゥェインが語り合うパートは、お話の世界から連れ戻されるみたいで私は読みにくかったなぁ。2019/05/03
かもめ通信
23
書評サイト本が好き!を通じての頂き物。あのマーク・トウェインがノートに書き残した16ページほどの草稿を元に フィリップ・スレッドが物語を練り上げ、エレン・スレッドがたくさんの挿絵をかいてできあがった本だというのだが、なんといってもこの絵が素晴らしい!あのページものこページも飾っておきたくなるぐらい。2019/03/20