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出版社内容情報
牛方がウシの背にサバを積み山越えしていると、山姥が現れます。サバもウシも食べ尽くした山姥は、牛方を追いかけてきて……。
牛方が正月用に仕入れたサバをウシの背に積んで山越えしていると、山姥が追いかけてきてサバをくれといいました。サバを1ぴきやると、また追いかけてきて、次々サバを食べ、ぜんぶ食べ尽くすとウシも食べてしまいました。さらには牛方を食べようと追ってきます。なんとか逃げのびた牛方は森かげの家の梁の上に隠れますが、そこは山姥の家でした。やがて牛方を追い回して疲れ果てた山姥が帰ってきて……。
【著者紹介】
瀬田貞二(せた ていじ)1916~1979 東京生まれ。東京帝国大学文学部卒業。児童文学の評論、創作、翻訳などで活躍。評論に『絵本論』『児童文学論(上・下)』、再話に『かさじぞう』『ねずみじょうど』『ふるやのもり』『おんちょろちょろ』『まのいいりょうし』、訳書に『おだんごぱん』『三びきのやぎのがらがらどん』(以上、福音館書店)『ナルニア国物語(全7巻)』(岩波書店)などがある。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
chiaki
37
寝る前の読み聞かせ。やまうばの形相が恐ろしくて寝る前には失敗したかなと思いきや、長女お気に入りに。牛方であるごろうの正月の鯖も牛も食ったのに腹を減らしてしつこく追い掛けて来るやまうば。やまうばから逃れるため天井の梁にしがみつきながら、ごろうが「もちだ」とか「あまざけ」とか囁いては、こっそり頂戴する場面が特にお気に入りのよう。長者になるラストも安心のオチです。"そればっかり"は初めて聞きました♪絵が美しい。2020/12/17
たまきら
15
素朴な絵とむかしながらのことばが逆に怖い!のに、オタマさんの昨晩の寝物語でございました。「保育園でよんでるからこわくない」んだそうです。ふ~ん。2016/05/20
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
13
小澤俊夫さん再話の『うしかたやまんば』 https://bookmeter.com/books/442587 との読み比べ。こちらは瀬田貞二さん再話。2020/07/18
あおい
11
正月に使う鯖を牛に背負わせ山を超える途中やまうばに会ってしまったごろう。鯖と牛を食べられたごろうはやまうばから逃げられるのか…追ってくるやまうばの姿がなんか若々しくてアスリートっぽい。2023/04/24
ヒラP@ehon.gohon
11
ちょうど昔話の本で「馬子と山んばばあ」を見かけたばかりなので、知っているような昔話が、出てくるキャラクターや話の展開の姿を変え、あちこちの地方に存在していることを知ることができました。 この絵本については、絵がどことなくしみじみとしていて、高齢者の読み聞かせにも合いそうに思います。 やまうばに執拗に追いかけられる牛方ですが、やまうばが途中で遭遇する炭焼きには目もくれない点が妙に印象的。 ところで正月に使う魚はサバでしょうか、ブリでしょうか? 牛方と馬方の違い以上に、気になってしまいました。2016/06/04