出版社内容情報
ゴリラが胸をたたく「ドラミング」は、戦いの宣言? いいえ、ゴリラたちは、争いをさけるために胸をたたいていたのです。
内容説明
100年ほど前に発見されたゴリラ。胸をたたくのは、戦いの宣言だと思われていましたが…。
著者等紹介
山極寿一[ヤマギワジュイチ]
1952年東京生まれ。京都大学理学部卒業、理学博士。(財)日本モンキーセンター研究員、京都大学霊長類研究所助手、京都大学大学院理学研究科教授を経て、現在京都大学総長
阿部知暁[アベチサト]
1957年高知市生まれ。大阪芸術大学卒業。ゴリラに会いに、アフリカのジャングル、世界中の動物園を訪ねる旅を重ね、ゴリラばかり描いている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
60
アフリカのヒガシゴリラ(マウンテンゴリラ)の現地調査をしている著者が見た、ゴリラのドラミングの考察。体が大きく、動作もダイナミックなゴリラだか好戦的ではなく平和的だという。ニホンザルとの違いも大きい。ドラミングは脅しでも戦闘の合図でもなく、楽しい時の興奮の行動だという。ドラミングは自己主張。▽読み聞かせには長いかな。2020/07/25
モモ
49
ニホンザルを研究していた山極さんが、もっと人間に近いゴリラをアフリカで研究された。ニホンザルは目を合わすと怒って攻撃してくるが、ゴリラはあいさつなどで目を合わす。ニホンザルは弱いサルは強いサルの前では食物に手を出さない(出せない?)が、ゴリラは食べ物を独占せず仲間と一緒に食べようとする。ゴリラはなんだか、とっても良いゴリラだ。ゴリラが楽しいと笑顔で笑うというのも興味深い。動物園に行ってゴリラを見つめてみたい。2021/07/08
ちえ
40
元々日本ザルを研究していた作者がゴリラを研究するようになりサルとゴリラの違いに驚く様子やゴリラへの愛が伝わってくる。ゴリラは賢いなあー、それに平和主義なんだ。雄ゴリラは成長するとのどから胸の下に大きな袋が発達、息を吸ってその袋を膨らませ、こぶしではなくて掌を軽くすぼめてたたくと2キロ先まで音が届く。ゴリラの社会性、子どもゴリラたちの遊び好きなこと…知らなかったワクワクが沢山。表情豊かな絵もとても好き。2020/06/27
ツキノ
29
2015年9月たくさんのふしぎ傑作集。『人生で大事なことはみんなゴリラから教わった』を読了後、この絵本の存在を知り読んだけれど、この一冊がゴリラの生態を知るのにぴったりだ。「ゴリラばかり描いている」という阿部知暁さんの絵もとてもいい。(E74)2021/03/11
たまきら
26
ゴリラが大好きな我が家にはたまらない一冊です。おだやかで美しいこの素晴らしい類人猿が、これからもこの世界で反映できますように。2020/06/23