内容説明
フランス中世の森から赤毛のあいつがやってきた!世界一有名な狐ルナールの物語。二十世紀の寓話語りとして名高い異色の作家・画家レオポルド・ショヴォーが、みずから編みなおし語りなおした動物叙事詩の代表作。機知にあふれた墨一色の挿絵は物語の真ん中を射抜き、しなやかで軽妙な訳文が、数百年の時を経た古典中の古典に新しい命を吹きこむ!小学校上級以上。
著者等紹介
ショヴォー,レオポルド[ショヴォー,レオポルド] [Chauveau,L´eopold]
1870年、高名な生理学者の次男としてリヨンに生まれ、のちパリに出て医師となる。アルジェリアでの農場経営、軍医などの経歴をへて、第一次世界大戦終結後は創作活動に専念。アンドレ・ジッドやロジェ・マルタン=デュ=ガールと親交を結び、多数の小説作品を発表、一方で彫刻や絵画の制作にも打ちこむ。最愛の息子・ルノーに語った物語に、みずから墨一色の絵をつけた「アルバム(絵入り本)」を次々に刊行し、ユーモアと機知に富んだ独自の世界を築いた。1940年、ナチス・ドイツの侵攻迫るパリをのがれる旅の途上、ノルマンディーの小村で没した
山脇百合子[ヤマワキユリコ]
1941年、東京に生まれる。上智大学卒業。高校三年のとき、同人誌連載時の「いやいやえん」に挿絵を描いたのがきっかけで、子どものためのお話に絵をつける仕事を始める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
150
この作者の作品は「年をとった鰐のはなし」をやはり自作の挿絵入りの本で読んだことがあります。結構ブラックな話でしたがこの作品も本当にブラックというか悪賢い狐のはなしでした。よくまあこれを童話に入れていると感じました。キツネというのがこのようなイメージが定着したのがこの作品のもととなった話からなのでしょうかね。大人にとって楽しめる話になっています。2017/02/19
行加
4
タイトルはしばしば目にしていたものの、三段組の本で躊躇していたのが、ぐんと読みやすくなり、借りて来ました!www ルナール…なんて狡賢い奴!! しかも、騙される動物たちもなんかチョロ過ぎるwww 現代の基準から言えば、なんとも理不尽に思えるエピソードばかりですが、それでも何故かルナールは憎めないキャラクターですね…(^_^;) オイレンシュピーゲルもそうでしたが、いたずら者の物語を時代が望んでいたのかもしれません。2015/07/27
SATOMAN
2
かなり古い時代に作られたフランスの物語だそうです。 農村の風景が描かれてますが、キリスト教の影響がいかに大きかったかがよく分かります。 かなり残酷な描写もあったりで、面白い。 巻末には、かなり詳細な物語の解説もついてます。2016/08/19
ふゆ
2
フランス語で狐が「ルナール」になったほど語り継がれてきたきたお話 山脇さんの訳でちょっとだけブラックな童話に2015/07/31
ほしいもアボカド
2
「先生」と呼ばれる人たちに読んでもらいたいです。 ~さて、ルナールは誰?。2015/07/12