ぼくたちに翼があったころ―コルチャック先生と107人の子どもたち

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  • サイズ A5判/ページ数 350p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784834081169
  • NDC分類 K929
  • Cコード C8097

出版社内容情報

愛と理想主義を貫きガス室に消えたコルチャック先生。彼が運営する「孤児たちの家」には、子どもたちの生きる喜びが輝いていた!

内容説明

そこには、輝くような日々があった!子どもを心から愛する大人たちに支えられ、一歩一歩自立していく孤児たち。厳しさとやさしさに満ちたいとなみは、いつまでも続くはずだった…。コルチャック先生が全身全霊で伝えた大切なメッセージ。

著者等紹介

シェム=トヴ,タミ[シェムトヴ,タミ] [Shem‐Tov,Tami]
1969年、イスラエル生まれ。ジャーナリストとして活躍した後、作家として子ども・YA向けに十二冊を執筆刊行、イスラエル最高の児童文学賞など多数の受賞歴がある。執筆のかたわら、子どもたちと対話をもって広く交流し、また大学で文学部創作コースの教壇に立つ。『ぼくたちに翼があったころ―コルチャック先生と107人の子どもたち』は、イスラエル国内で「レアゴールドバーグ児童文学賞」はじめ五つの賞を受けた

樋口範子[ヒグチノリコ]
1949年、東京生まれ、立教女学院高校卒業と同時にイスラエルに渡り、二年間キブツ・カブリのアボカド畑で働く。帰国後、山中湖畔にある児童養護施設の保育士、パン屋経営を経て、現在は同地で喫茶店を営みつつ、ヘブライ文学の翻訳をライフワークにしている

岡本よしろう[オカモトヨシロウ]
1973年、山口県宇部市生まれ。武蔵野美術大学油絵科卒業。絵画・イラストレーションから立体まで、幅広く制作活動をおこなっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

星落秋風五丈原

40
トレブリンカ強制収容所で生を終える以前のコルチャック先生を、彼の運営する「孤児たちの家」で過ごした孤児ヤネク(架空)の視点から描くノンフィクションノベル。盗むことで自分の身を守ってきたヤネクがコルチャック先生や仲間達から信頼されるうちに自分のやるべきこと、やりたい事を見つけていく。但しこの先にはドイツによるポーランド侵攻があり翼は手折られてしまうことを考えるとヤネクのラストの決断が辛い。現代の教育者達が読んでもためになる内容。2015/10/18

ヒラP@ehon.gohon

29
あのコルチャック先生が、ドイツ警察の釈放許可を断って、子どもたちと一緒に強制収容所に向かった事を知っている人には、とても緊迫感のある物語です。 孤児養護施設での、子どもたちが成長期を生き生きと生きている姿に、その後の出来事を予感させるものはありません。 まさにみんながそれぞれの翼で羽ばたいていたのですね。 タイトルも素晴らしいです。 この物語で終わることなく、歴史事実も合わせて知ってほしいと思いました。2020/02/14

かもめ通信

23
ヤヌシュ・コルチャック(Janusz Korczak)は、ユダヤ系ポーランド人。小児科医で児童文学作家で教育者であり、ユダヤ人の孤児たちのための孤児院の院長をつとめ、著作と実践の両面から、子どもの権利を全面に打ち出した児童教育に取り組んだ人。自らは助かるチャンスがあったにもかかわらず、200名もの子どもたちと共にトレブリンカ収容所に向かった人。このヘブライ語で書かれたYA小説、副題に「コルチャック先生と107人の子どもたち」とあったので、この本にはきっとそういういきさつが書いてあるのだろうと思っていたが…2022/04/06

シュシュ

23
ユダヤ人の作家であり医師でもあるコルチャック先生が作った孤児院『子どもの家』の第二次大戦勃発前までの物語。子どもの家の生活や子どもたちの様子が詳しく描かれていて面白かった。コルチャック先生と子どもたちは、強制収容所に送られたが、作者は生き延びた子たちに取材してこの本を書いたそうだ。主人公の男の子は架空の子だがとてもリアルに描かれていた。子どもの家の子どもたちによる自治や裁判が興味深く、コルチャック先生のそれぞれの子への接し方がとても温かかった。また、コルチャック先生の人としての思慮深さ寛容さ強さを感じた。2015/11/15

riviere(りびえーる)

21
実話を基にした創作物語。ワルシャワで実際に運営されていた「孤児の家」に暮らす子どもたちと、施設の教育に携わった小児科医ヤヌシュ・コルチャック先生との交流。独特の間を持ち、最小限の語りかけで子どもたちを導く創意工夫に満ちた先生の教育法が物語から伝わってきます。物語には出てきませんが、実際にはこのあとコルチャック先生は戦争の渦に巻き込まれ非業の最後を遂げます。戦争や人種差別が背景にあるので、読んでいてつらいところもありますが、読み手をとても引き付ける内容で、一気に読み終えました。2016/07/30

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