内容説明
たくさんの心に響く“せりふ”に出会ってきた―若い母親たちがふともらした言葉を中心に、時に小説や詩歌から、女たちの“せりふ”をすくいあげ、鋭く、温かく解剖したショートエッセイ集『女のせりふ』、続編。12年間136回の雑誌連載の初単行本化。
目次
倚りかからず
お福分けです
しっかり夫婦喧嘩をしたほうがいいわよ
夫に協力はしてほしくないわ
親の教育までしていられないのだけどね
子どもまで、ぼかし言葉ですよ
高等教育はなんのために受けたか まっ直ぐに生きるためだろうが
いい人間関係と思ってたけど、同調してくれる人とばかりつきあってただけかも
相手の男性をしっかり教育できたときが産みどき
あなたは一人で生きられるのね〔ほか〕
著者等紹介
伊藤雅子[イトウマサコ]
1939年、中国・大連生まれ。99年まで東京・国立市公民館職員として、主に女性問題学習に取り組む。著書に『子どもからの自立』(1975年度毎日出版文化賞受賞、現在は『新版・子どもからの自立』が岩波現代文庫に収められている)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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いちろく
15
2000年~2012年まで「母の友」で連載された、著者が出会った「女のせりふ」を纏めた続編。連載された年代が私に身近だったからか、前作よりも心に響き、考えさせられるセリフが多かったです。何気ない日常からこぼれた一言も多く、より身近に受け止められました。読んで欲しい、と薦めるならば、私ならば続の方。「いい人間関係と思ってたけど、同調してくれる人とばかりつきあってただけかも」 学生の頃の私に伝えたいせりふが重かった。大切な事って中々気がつかない。 2014/06/19
rin
4
★★★★★…続の方もカッコイイ女のせりふがたくさんあった。また、そういう言葉を耳に留め、拾う伊藤さんもカッコイイなぁと。胸に響いた言葉をそのままにせず、自分自身のこれからに活かしていきたい。伊藤さんが拾ったせりふの数々を無駄にするのではなく糧にしたい。2019/04/07
みほこ
3
女だから思うし、女だから感じること。厳しいなぁと思いつつも、背筋を伸ばして頑張ろうと思いました。2014/08/25
ツキノ
2
まずは上野千鶴子さんの解説のある続から購入してみる。すんばらしくよかった。ひとつのせりふは見開き2ページに過ぎないのに、書かれている内容が濃く、ひとつひとつが問題提起になっていて考えさせられた。友人たちと書かれている内容について話し合いたくなる。2014/07/18
ほう
1
公民館での講座から溢れおちた言葉の一つ一つが丁寧に書かれている。専業主婦の多い時代に、託児をセットにした講座を開催する公共機関があったのだと改めて驚いた。○○さんの奥さん、○○ちゃんのお母さんと言う括りに違和感を持っていた人も多かったのは想像に難くないが、それを掬いとった人がいて場所があったのだと痛切に思う。2019/11/11