内容説明
ミノムシのユニークで驚くべき生態の観察記録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ケニオミ
17
昔僕がミノムシに対して行った仕打ちを思い出すと、本書の前を黙って通り過ぎることはできませんでした。子供の頃とは言いながら、ミノムシを蓑から取り出し、残酷な行為を行っていました。ミノムシさん、ごめんなさい。本書にもどりますと、ミノムシの生態というをまるで分かっておらず、この歳になってしまったことが分かりました。ミノムシのメスって、生殖のためだけに生きており、目的を達したらすぐに死んでしまう存在だったんですね。そんな儚い存在だったのに・・・。悔い改めます。2015/11/28
遠い日
15
ミノムシというものを、だいたいのイメージでしか知らなかったことに愕然とする。木の枝に糸でぶら下がっているものばかりだと思い込んでいた。そして、その成虫がどんな姿なのかも興味さえ抱かなかった。小さなミノの中で、起きることの、まさに不思議。メスの、異様といえば異様な姿に生きものの神秘を見る。命を繋ぐためだけに生きるムシたちの、圧倒的なパワーにも打たれる。2015/02/28
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
12
みのむしって本当の名前は何だった?と読みました。「ちゃのみが」でした。オスとメスでは一生を終える姿が違っていたんですね。甲斐信枝さんの本は詳しく、分かりやすく魅入ってしまいます。2022/09/09
おくらさん
10
ちゃみのがの暮らし。 正直蛾は苦手だが、甲斐さんの絵本を通すと、親近感を覚え、 みのの口から吐き出される絹糸とけし粒を見てみたいと思う。 そして真夏のみのむしの家直しを 見届けたい。 あぁ、知らないことばかり。 2018/11/06
ニャーテン
8
5歳0ヶ月の息子が園でみのむしの製作をした後日、図書館で偶然目に留まった絵本。みのむしは蛾の幼虫だということから知らなくて新鮮な驚きの連続。オスとメスでサナギから道が分かれるとは!季節の移ろいと共に木の上のみのむしたちの生態が丁寧にその場で観察している臨場感を持って描かれ、作者の並々ならぬ情熱と愛着を感じる。自然の片隅でひっそりとくり返される命の営み。どちらかと言うと虫が苦手な方の息子も、みのむしが順を追って小枝をみのにかがりつけていく様子に興味深げに見入り最後まで全集中だった。2020/11/12
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