内容説明
赤ちゃんを育てている母親たちを励ます詩。
著者等紹介
伊藤比呂美[イトウヒロミ]
1955年東京都生れ。青山学院大学文学部卒業。女性の生理をあらわにした詩風で、デビュー以降、現代詩の最前線に立つ。ポーランド滞在等をへて、84年熊本市に移住、また97年より米国カリフォルニア州南部在住。育児エッセイの第一人者でもある
下田昌克[シモダマサカツ]
1967年兵庫県生れ。94年から96年の2年間、中国、チベット、ネパール、インド、そしてヨーロッパを旅行。出会った人たちのポートレイトを描きつづけ、それを日本に持ち帰り、週刊誌での連載を開始。以降、本格的に絵の仕事をはじめ、現在に至る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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greenish 🌿
76
ニュージーランドの子育て支援施設に伝わる読み人知らずの一遍の詩。赤ちゃんを育てるお母さんに寄り添う小さな詩の絵本 ---「今日、 わたしはお皿を洗わなかった…」から始まるこの詩は、泣きわめく赤ちゃんをあやしながら、茫然自失でいるであろうお母さんの姿を映しています。頬には一筋光るものが落ちているかもしれない。奇跡のいのちを授かったはずなのに、その心の華やぎを忘れかけているお母さんへ≪たいせつなことをしていたよ≫≪だいじょうぶだよ≫と、そっと寄り添い、そっと涙をぬぐってくれるような、優しいエールの詩です。↓2017/05/21
しいたけ
72
子どもを寝かしつけていて寝てしまってた。シンクの中は汚れたお皿が積まれてる。部屋はゴチャゴチャ、家事もたまり夫はイライラ。お風呂に入りたいけど疲れて無理かも。そんな子育て真っ只中でアップアップしているお母さんにプレゼントしたいです。伊藤比呂美さんのお友達が、ニュージーランドの子育て支援施設の壁に貼ってあった詩を見つけ持ち帰ったそうです。よみ人知らずですが、世界中のお母さんが、こんな思いで子育てを頑張っているのだと思うと、その尊さに胸があつくなります。巻末に死んだ犬への詩があり、これも号泣ものです。2016/04/30
annzuhime
49
県外の図書館から取り寄せ。ニュージーランドの子育て支援施設に伝わる読み人知らずの詩。育児サークルでのママ用の読み聞かせとしてチョイス。子育て中にはどうしてもままならないことが沢山ある。頑張るって気持ちだけでは乗り越えられないことが沢山ある。それでも必死で子育てに向き合うママたちへ。私もこんな思いしたことあるなと考えたら、読んでいて泣きそうになりました。2023/07/08
ベーグルグル (感想、本登録のみ)
43
ニュージーランドの子育て支援施設で掲示されていた、赤ちゃんを育てている母親たちにエールを送る詩。作者不明との事。子育てに追われて、そうでなくても家事に手が回らない時があるが自己嫌悪に陥ってしまいがちだが、何もしていないわけでない。自分を肯定してあげて。育児、家事を頑張りすぎている人に読んでほしい。2018/12/28
シュシュ
42
この詩は読み人知らずのものを伊藤比呂美さんが翻訳したもの。ネットでも読めるけれど、挿絵を見ながらページをめくっていると、ゆっくり体にしみてくる気がする。紙の本の良さを改めて感じた。小さい子のお母さんには、散らかりほうだいの子育ての日々でも、澄んだ目をした髪のふわふわしたこの子のために大切なことはしていたんだと思ってほしい。今日一日何もしていなかったわけではないと。2017/11/25
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