内容説明
色が流れ、色がひろがり、色が歌う。ページごと表情を変え、うねりささやく色、色、色。その絵に呼応する「ことば」とあいまって、読む者を不思議な世界の深い喜びにいざないます。
著者等紹介
谷川俊太郎[タニカワシュンタロウ]
1931年、東京に生まれる。詩人、翻訳家、脚本家として活躍するいっぽう、絵本や童話の仕事も多い。東京在住
元永定正[モトナガサダマサ]
1922年、三重県に生まれる。1955年、「具体美術協会」に入会(会は’72年に解散)以後、モダンアートの世界で国際的に活躍。1964、1965年、現代日本美術展にて優秀賞受賞。1983年第4回ソウル国際版画ビエンナーレでグランプリ受賞。同年第15回日本芸術大賞受賞。絵本『いろ いきてる!』の絵で2007年第30回損保ジャパン東郷青児美術館大賞受賞。兵庫県在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Kawai Hideki
76
抽象画の巨匠•元永定正の手によって、紙の上に生を受けた「色」が、思うままに流れて行ったり、飛び散ったり、集まったり、紙ににじんでいったりしているところへ、詩人•谷川俊太郎が話しかけるという、贅沢な絵本。どこへ行きたいの、何になりたいのと、気安く質問責めにしていると、いきなり怒られたり泣かれたりして、色の生命力に詩人もたじたじである。色の命に始まりがあれば終わりもある。色の子供たちは産毛をまとったようにやわらかくてまるい。谷川俊太郎の語りかけがなかったら、これが色の子供たちとは気づかなかっただろうな。2014/06/20
がいむ
24
小さな本におさまりきれないように、絵の具の色が動いています。谷川俊太郎さんの文はリズミカルですね。2015/05/05
ヒラP@ehon.gohon
17
絵具で思いきり遊んでいるような、感性の絵本です。 意図して描いたのではなく、偶然の模様が、意味ありげに拡がっています。 その模様から、言葉をすくいあげている、谷川さんの技にも感心しました。 感じ方は人それぞれですね。2020/06/06
><
14
初版2008年。絵の具のにじみが、いろんな命になってる。怒ったり、泣いたり、笑ったり。偶然にできた、色と色のにじみで、いろんな表情が生まれる。絵の具あそびって、おもしろい。2013/11/03
けんちゃん
13
図書館で。きれい、美しいという概念で見ている色とは違う色を改めて見ることが出来た絵本です。混ざり合って、きたないと感じていた色が実は、いきいきとして、まぶしい。色の動きって楽しいです。2010/10/27