内容説明
蒸気機関車「ちからあし」は、沢山の貨車を引き、狭い山道でも走ります。戦争で仲間を失う悲しみを乗り越え戦後も大活躍。しかし新型車の登場で役目を終えます。ある朝、機関助士がきて車体を点検、再出発の日が!
著者等紹介
小風さち[コカゼサチ]
1955年、東京都に生まれる。1977年から87年まで、イギリスのロンドン郊外に暮らした。児童文学の著書『ゆびぬき小路の秘密』(福音館書店)で、1994年、野間児童文芸新人賞受賞。東京都在住
藍澤ミミ子[アイザワミミコ]
1933年新潟県新潟市で生まれる。子育ての手が少し楽になった30代半ばで、木版画を始め、住まいの近くにある大きな操車場をテーマに、作品を作り続けている。1974年、県展に初入選、県展賞受賞。以後入選と受賞を重ね、1998年、無鑑査となる。審査員として訪れていた、画家、谷川晃一氏に絶賛され、谷川氏の紹介により、2001年、東京、京橋の画廊で初めての個展開催。新潟市在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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s-kozy
70
紅さんからの情報提供により手に取る。戦火もくぐり抜けた生涯現役的な蒸気機関車のお話。三陸鉄道再開の際にも感じましたが、鉄路は人々の希望を繋ぐものなんですね。ロマンがあると言えばいいんでしょうか?藍澤ミミ子さんの版画ベースの絵も蒸気機関車の力強さとマッチしていてとてもよい。いつの間にか息子(小6)も読んでいて、「いい話だなぁ」とのこと。紅さん、ありがとうございました。2015/05/22
はる
48
とても力持ちの蒸気機関車「ちからあし」。毎日たくさんの貨物を引いて山やトンネルを走っていた。ところが、戦争が始まってしまい……。数奇な運命を辿るちからあし。藍澤ミミ子さんの迫力ある版画が魅力的です。2025/06/11
mntmt
22
今も昔も、じょうききかんしゃは、夢があるなと思う。力強い絵も良かった。2015/10/25
くまた
21
いいです、とてもいい!絵も、お話も凄い!蒸気機関車大好きな息子が図書館で借りて、読み聞かせ。…戦争が始まったのです。の箇所で驚きました。のほほんとしたお話ではありませんでした。機関車たちの不安な気持ちが伝わってきて、グッと来るものがありました。蒸気機関車好きな子でなくても、親子で是非!素晴らしい一冊です。2016/02/07
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
18
蒸気機関車ちからあしが主人公。戦前から終戦後の焼け跡の中も走り続けるちからあし。今では見る機会のない走っている蒸気機関車ですが、乗り物というより、人生を感じる絵本でした。2020/02/13