感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
282
日野十成・再話(原話は日本の昔話)、斎藤隆夫・絵。ととさんのお腹が痛くなった。和尚さんに相談すると、それは腹の虫が騒いでいるから蛙を呑めばいいと教えてもらう。今度は蛙が腹の中を歩くのが気味が悪い。それなら蛇を、その次はキジ…と次々に呑み込んでいく…というお話。蛙の歩く「ぺたらくたら」や蛇が動く「ずらくらずらくら」などのオノマトペが秀逸。絵もこれに見事に呼応して剽軽さと、大胆なデフォルメで画面いっぱいに迫ってくる。この荒唐無稽さとおおらかさは、まさに民話の力そのもの。お薦め!2025/07/27
Kawai Hideki
90
「カエルの話が読みたい」に応えて。腹痛を抱えたおじさんの腹の中で起こる食物連鎖と狂気の連鎖の物語。ある日、ひどい腹痛に悩まされたととさんが、和尚さんに相談に行く。すると「それは腹の虫が原因だからカエルを飲むと治る」と言われる。そこでカエルを飲み込むと、確かに腹痛は治ったが、今度はカエルが腹の中を飛び回って気持ち悪い。すると今度は「ヘビを飲め」。さらに「キジを飲め」「猟師を飲め」「鬼を飲め」とアドバイスはエスカレート。最後は和尚の知恵で解決するが…猟師は死んでるし、「後に引き返せない」感にヒヤリとする絵本。2016/10/09
はる
65
昔ばなしの魅力満載。暢気でおおらか。繰り返しのギャグがどんどんエスカレートしていって、かなり悪ノリ!日野十成さんの語り口、斎藤隆夫さんの絵も楽しい。ラストは…なるほど、そういうオチでしたか。最後のページで、何事もなかったようにととさんとかかさんがご飯を食べているのが妙に可笑しい。2023/02/07
かおりんご
54
読み聞かせ(154)先日読み聞かせた、アメリカの「はえをたべたおばあさん」に似ているからか、同じような展開に、ワクワクドキドキ!最後は一応ハッピーエンドだったので、こちらの方が安心して読めます。ありえないのが笑える昔話です。2015/10/02
♪みどりpiyopiyo♪
52
お腹の痛くなった ととさん(父さん)は、お寺の和尚さんに相談に行くと… ■日本の昔話の絵本です。あらあら たいへん! おじいさん どうなっちゃうの? ■「かかさんやぁ」「おしょうさまに ききなされ」の繰り返しが楽しいお話。読んでてちょっと本当に心配になっちゃったけど、コミカルな絵がこわさを和らげてくれました 笑。これ、日本のどこの地方のお話かしら。日本の昔話も、こうした楽しい絵本が沢山出るといいですね ( ' ᵕ ' ) (日野十成 再話、斎藤隆夫 絵。2004年 月刊こどものとも、2008年 特装版)2018/02/25