日本傑作絵本シリーズ
なおみ

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  • サイズ B5判/ページ数 1冊(ペ/高さ 27cm
  • 商品コード 9784834022971
  • NDC分類 E
  • Cコード C8795

内容説明

6歳の私と、“私のうまれるずっとまえから私のそばにいた”人形の「なおみ」。この「ふたり」の交流と別れを通して、子どもの「時間」を美しく描き出した写真絵本です。月刊絵本「こどものとも」の1冊として出版され話題を呼んだ作品が、25年の時を経てよみがえります。

著者等紹介

谷川俊太郎[タニカワシュンタロウ]
1931年、東京に生まれる。詩人として活躍するいっぽう、絵本や童話の仕事も多い

沢渡朔[サワタリハジメ]
1940年、東京に生まれる。1963年、日本大学芸術学部写真学科卒業。写真集に『森の人形館NADIA』(毎日新聞社、日本写真協会年度賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

のっち♬

148
6歳の「わたし」のそばにいる日本人形のなおみ。喋らず動かずのなおみに語りかけ、寝食を共にする没入度と家族が一切登場しない点が背景の闇を思案させる。微かに笑う表情は生命感があり、「病気になった」「死んだ」まで飛躍するのが作者。少女の精神的成長を時の流れが凍結した人形や古風な西洋館と対比させることで象徴的に描いている。ただし、名もなき少女に対してなおみの存在は絶対的で、時流のイニシアティブはなおみ側。この逆説的な感覚を静かな空間に響く優しい語りが引き立てる。「こどものとも」にしては強烈無比な絵本ならぬ写真本。2023/06/13

pino

108
凄い本だと思う。なおみ役の日本人形とわたし役の少女の息がぴったり。2人は前世でなにかしらの縁があったのかのようだ。女の子が女の子である一瞬の時を、詩人と写真家と人形作家が、息苦しいほど濃密に表現している。なおみは、豊かな黒髪に、胡粉でほどこされた白い顔に切れ長の目で、なにを、見ていたのだろう。わたしは、すらりと長い手足とぽっちり赤い唇で、なにを、語ったのだろう。人形と女の子。2人のDNAは、2人が、出会う前から、絡み合っていたのだろうか。女が、なおみを葬っても、女の子が、なおみを生む。葬っても、葬っても。2012/09/24

keroppi

61
今月も一冊目は絵本。絵本と言っても、沢渡朔さんの写真に、谷川俊太郎さんの文を添えたもの。オリジナルは、1982年の発行らしい。とても不思議な世界を作っている。少女の成長物語にも見える。2017/03/01

yomineko@猫と共に生きる

57
私が生まれる前からいる「なおみ」はちょっと怖い日本人形。見る角度で表情が変わるので怖いのかも?喧嘩したりもするけど、一緒にお茶を飲んだり、お話したり😊しかし、私は黒髪のお人形が昔から苦手で、沢山お人形がありますが、黒髪の子は一体だけです。何故か怖いんです・・・2024/02/28

gtn

50
意地っ張りだが、おそらく永遠の生命を宿すなおみ。たまに笑うのが救い。2021/03/09

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