内容説明
土管、マンホール、窓、幕にあいた穴、防波堤のむこう、釣り鐘の中…。そのむこうに何があるのかなと、子どもも大人も、ついつい見たくなってのぞいてしまう。そんなちょっとユーモラスな写真を集めました。写真と写真の間には、古今東西のおもしろい話がかくされた絶妙なさし絵が挿入され、ページに開けられた穴が好奇心をそそります。文・写真・絵のトリオのよる斬新なスタイルの絵本です。
著者等紹介
天野祐吉[アマノユウキチ]
1933年、東京に生まれる。コラムニスト、童話作家、松山市立子規記念博物館館長、テレビのコメンテーターとしても活躍中。四国松山で中学校、高校時代を過ごしたのち、上京して、出版社や広告代理店で働く。その後、独立してマドラ出版を設立。1979年に雑誌『広告批評』を創刊、編集長、発行人を経て現在に至る。東京都在住
後藤田三朗[ゴトウダミツオ]
1956年、岡山県倉敷市に生まれる。多摩芸術学園写真科(現・多摩美術大学)卒業。1989年に写真集『盗と夢と写・1977~1988』で第39回日本写真協会新人賞を受賞。国内外で個展多数。倉敷市在住
大社玲子[オオコソレイコ]
1946年、山口県に生まれる。青山学院大学英米文学科卒業。横浜市在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kawai Hideki
73
「のぞく」をテーマにした写真絵本。穴の中に広がる知らない世界。地面の穴の下には、地底人がいるのかな。それとも地球の反対側に通じているのかな。人はどうして穴をのぞくのかな。高いビルの窓からのぞく世界と、低い家からのぞく世界。一番面白かったのは、マンホールの穴をのぞく人と、空を見上げる人の対比。「ぐるっとまわって 目があった」。なるほど〜。あと、望遠鏡でのぞいて木星の衛星を発見したガリレオと、迷子のお父さんを見つけたおばさんの対比も面白い。各ページにも覗き穴が仕掛けてあって、覗きへの願望を刺激してくる。2016/12/18
アクビちゃん@新潮部😻
51
【図書館】穴があったら、覗きたくなるよねー(笑)そして、地面に穴を掘り続けたら、地球の反対側に行くのかな?と思ってたよー(笑)写真、イラスト、そして穴が空いていたりと、とても工夫されていて面白い絵本です。覗きたくなったら、この絵本を覗いてみてください。2019/12/12
アナクマ
30
さまざまな「覗く」写真がいちいち面白い。ばあちゃんだって工事現場の内側は気になるもの。穴開き仕掛けのイラストには工夫たくさん。◉「のぞくことは、知らない世界に足をふみ入れることです。知らないものを知りたいとのぞむこころ。好奇心」それが「想像力という不思議な翼」になる。◉よくよく観察すれば世の中は面白いことだらけだ。捕まらない程度に覗くを楽しもう。06年刊。2020/07/22
☆ぴよこ☆ 「クリスマスに絵本を贈ろう・絵本を読もう」「【読メ絵本部】」
30
のぞくって、なんてドキドキするものなのでしょう。人間のその知らないものを知りたいという想像力の世界はすごいことを発見してきた。そして、子どもたちはその好奇心と想像力でいろんな素晴らしい発見をしていくのだろう。小学校4年生くらいまで。2014/09/11
シュシュ
24
天野祐吉さんが文を書いている。深くて、ちょっとユーモアがあって、視野を広げてもらった感じのする本だった。挿絵にあけられた穴が楽しい。何度も読みたくなる。2017/10/23