出版社内容情報
ボルネオの熱帯雨林では林冠(樹上)にたくさんの生き物が暮らしています。70メートルの高さになるフタバガキなどの植物、珍しい動物、その生命の豊かさを写真で伝えます。
<読んであげるなら>---
<自分で読むなら>小学高学年から
内容説明
1億年の生命の宝庫、熱帯雨林。豊かな生命のつながりは、地球全体につながっていてわたしたち人間も、そのつながりの中にある。
目次
第1章 熱帯雨林の一日(午前5時45分;午前6時 ほか)
第2章 林冠は生命の宝庫(林冠から林床まで;林床はリサイクル工場 ほか)
第3章 フタバガキが森をささえる(巨木フタバガキの秘密;いっせい開花 ほか)
第4章 イチジクが森の生命をつなぐ(いろいろなイチジク;イチジクコバチが花粉をはこぶ ほか)
著者等紹介
横塚真己人[ヨコツカマコト]
1957年、神奈川県横浜市生まれ、写真家。雑誌編集者を経て、82年フリーランスのカメラマンとなる。85年より、イリオモテヤマネコの撮影のために沖縄県八重山諸島の西表島に移り住む。イリオモテヤマネコと並行して、「生命のつながり」をテーマに幅広い撮影活動を続けてきた。94年、西表島での撮影活動に一区切りをつけ、横浜に戻る。その後、世界の熱帯雨林を歩き回る。特にボルネオ島へ通いつめ、ロープ1本で70m級の巨木に登り、樹上の世界である林冠の撮影を続けている。1998年時計のオメガより「第一回オメガアワード賞」を受賞
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
60
約一億年前に出来たとされるボルネオの熱帯雨林。そこで暮らす動植物を紹介した本。多くは「木冠」とい20~50メートルの樹上で生活する。鮮やかな色、周囲と同化した保護色熱帯雨林の中はとても賑やかだ。近年このような熱帯雨林は木の伐採による減少でオランウータンをはじめとする希少動物の住処も減っているようだ。写真が多く出てくる種類も多く読みやすい本だ。図書館本。2016/03/19
hoguru
9
家族で愛読している「西表島フィールド図鑑」の著者横塚眞己人さんの本だったので図書館にて借りた。10年近く西表島で暮らし、その後ボルネオ島へ。生きもののほとんどが「林冠」という20〜50メートルの樹上で暮らすため、1本のロープだけをたよりに70メートルの高木にのぼる技術を身につける。そうして撮られた写真はとても力強く、生きものへの畏敬を感じる。2016/11/05
ジュースの素
4
ボルネオはアジア最大のジャングルだ。70mにも及ぶ木々が茂るので下の部分では暗い。太陽の恩恵を受けるには林冠という40~50mの高さに行く必要があり、その位置にはまだまだ人間が出会ってない生き物が何百種もあるだろうと言われる。写真家の人たちも綱を使って登り、命がけでその高さの情景を撮る。神ワザとしか思えない奇跡のような事が起きるそうだ。数年に一度 木々に花がすべて咲いたりして一斉に虫や鳥びよる受粉がなされると言う。鳥肌モノの素晴らしい本。昨年ボルネオに行っているので余計に景色が浮かぶ。2015/10/18