出版社内容情報
春の終わり、アリがスミレの種を運んでいるのを発見! どうしてアリが種を運ぶのかな? じっと観察していると…。小さな植物と昆虫が協力しあう不思議な世界を描いた科学絵本。
<読んであげるなら>4才から
<自分で読むなら>小学低学年から
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
84
絵本。小学3年生国語「ありの行列」単元で、科学読み物を紹介して読み聞かせする▽春の道端でよく見かけるすみれの花。むらさき色の可愛い花が咲いたら、ミツバチが飛んできて蜜を吸う。ミツバチとすみれはなかよし。やがて花が枯れ、実がなり、種ができて、天気のいい日に種が落ちる。アリたちがやってきて、種を巣穴に運んでいく。アリたちの目当ては種についた白いかたまり。アリに運ばれて、スミレは遠くまで種を広げることができる。▽かがくのともシリーズで、生き物系昆虫系食物系を紹介した。しぜんにタッチシリーズも。2022/02/03
Kawai Hideki
83
幼稚園で「すみれ組」になったので、少しはすみれのことも知っておこうということで。すみれは、コンクリートや石垣の隙間に咲いていることが多いが、実は、これはアリに種を運んでもらっているから、というお話。すみれの種には、アリが好きな白いかたまりがくっついている。アリはこの白いかたまりを目当てにすみれの種を運ぶのだが、白いかたまりは途中でとれてしまうので、種はアリの歩いた道にまかれる、という寸法。したたかな繁殖戦略だなあ。2016/05/14
吉田あや
74
春の道端を彩る可憐な花、菫。蒲公英と同じ様にコンクリートの割れ目からも石垣の隙間にも力強く根を伸ばしては咲き、儚げな姿とは反対にとても逞しい。やがて花開き、蜂が蜜に吸い寄せられ、花が終わり、実をつけ、明るい方に向かって種を飛ばす。その種を蟻が運び、菫の仲間は広く、遠く、その種を増やしていく。蟻と菫のお互いの命を繋ぐ幸せな循環が微笑ましい。人間が存在しなかった頃の自然の循環のみで回っていた地球はどんな景色だったんだろうかと想像して楽しくなった。2021/06/05
annzuhime
48
図書館本。5歳の次女がチョイス。道端に可憐に咲くすみれ。コンクリートの隙間や壁の側面にも根を伸ばし花を咲かせる。どうしてそんなとこにまで咲くのだろうか?すみれとありの共存関係。でも生息域を広げるすみれの方がちょっと賢い気がするね。2022/02/04
アナクマ
35
スミレはなぜ、コンクリートや石垣の隙間などにも生えているのか。◉ありは ごちそうを もらって、すみれの なかまを ふやす てつだいを していたんだ。すみれと ありは ともだちなんだね。◉種子本体と「白い塊り」とは絶妙な塩梅でくっついてるんだな。ふたつが切り離される機構や確率、分布の範囲を調べたら面白そう。95年刊。2020/04/15