出版社内容情報
髪の美しい娘が森に住む鬼ばばに馬にされてしまいました。若い鍛冶屋は、鬼ばばを退治して娘を助け出します。美しいスラブの田園風景を背景にした大型絵本。
＜読んであげるなら＞5・6才から
＜自分で読むなら＞小学低学年から
内容説明
日本人作家の作品に、ウクライナの画家が絵を描いた絵本。読んであげるなら５才から、じぶんで読むなら小学校初級むき。
著者等紹介
小風さち［コカゼサチ］
１９５５年、東京に生まれる。白百合女子大学仏文科卒業。１９７７年から１０年間イギリスで暮らした。絵本に『とべ！ ちいさいプロペラき』『ちからもちのタグボート とーとー』『わにわにのおふろ』『たんじょう じどうしゃ』『ぶー ぶー ぶー』（以上福音館書店「こどものとも」）、翻訳絵本に『ショーティーとねこ』『ハンナのあたらしいふく』、童話に『ゆびぬき小路の秘密』（以上福音館書店）などがある。東京都在住
ヤクトーヴィチ，オリガ［Ｊａｋｕｔｏｖｉｃｈ，Ｏｌｇａ］
ロシアのウラル地方のニジニー・タギル市で生まれ、子ども時代を過ごした。モスクワ印刷大学を卒業してから、キエフに移住した。キエフでは、ソ連芸術アカデミーの大学院課程を修了。絵本や挿絵の作品が多く、旧ソ連諸国や外国の展覧会に常に出品。日本での絵本の仕事では、『かものむすめ』（福音館書店）、『あかいけいと』『クリスマスのちいさなほし』（以上福音館書店「こどものとも」）がある。キエフ在住
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
chiaki
47
読友さんにおすすめいただいた１冊。結婚を約束した鍛冶屋の息子のために、林へキノコと木苺を摘みに出掛けた娘は、いつの間にか魔物が住むと言われている森に足を踏み入れてしまい…。鬼婆へと姿を変えたおばあさんに、娘はどうされてしまうのかと続きが気になりドキドキはらはらしながらも、細部まで描き込まれた美しい絵にページを捲る手を止めてしまう。読み終えてしまうのが惜しい、何度も眺めてじっくり味わいたい一冊です。こちらは小風さちさんの創作なのでしょうか？昔ばなしっぽくって、何もかもがドンピシャで好みの一冊です♡2021/01/31
ゆうゆうpanda
35
長い髪が自慢の娘。親戚同士の話合いで鍛冶屋の青年に嫁ぐことが決まりました。青年の好きなきのこのスープの材料を求めて禁じられた森へ。そこでおにばばに捕らえられ馬へと姿を変えられてしまいます。はちみつ色の美しい馬へと。そう、美しいのです！とにかく絵が！オリガ・ヤクトーヴィチ氏の絵に惚れ込んだ小風氏の創作絵本。物語の基本の型を踏襲することで、東欧の民話のような雰囲気を醸し出しています。娘の知恵と青年の勇敢さが痛快です。新作古典の誕生の瞬間。新婚生活で髪を潔くカチューシャに包んだ新妻が幸せそうで…少しエロいです。2016/02/15
鴨ミール
33
日本人の作ったお話に、ウクライナの画家が絵をつけた本。馬のたてがみがとても綺麗です。触ってみたくなるくらいの絵です。2024/04/27
陽子
27
淡い色彩、繊細な絵。馬が魅力的に描かれている。童話としての物語は面白い。そして、日本人が描いた物語にロシアの絵本画家が絵を描いたというのも異色。はちみついろの美しい髪の娘は木苺ときのこを求めて禁を侵して森へ侵入し、森の「やまんば」に馬の姿に変えられてしまう。しかし娘は何とか逃げ出すために、知恵を絞る。鍛冶屋の婚約者の青年に助けを求める過程にワクワクさせられる。なぜか火を恐れる「西洋やまんば」の姿は、「日本やまんば」とは違う「魔女」を連想させる。読後は、きのこのスープと木苺ジャムを食べたくなるかも。2019/12/27
けんちゃん
19
図書館で。タイトルが気になっていたお話。ウクライナの民話なのかな…と思ったら、小風さちさんの作品なのですね。この人のこの絵で！という思いに、応えた画家のオリガさんの丁寧な仕事が光ります。すてきな作品です。金色ではなく、はちみつ色という表現がまたすてきです。手元に欲しい本！と思っていたら、ブックオフで発見！迷わず購入しちゃいました。2013/10/15
