出版社内容情報
貧しい老夫婦がわらで作った牛で、熊と狼と狐を捕まえますが、逃がしてやったお礼にハチミツや羊や鶏を手に入れ、幸せに暮らすというウクライナで最も愛されている昔話。
<読んであげるなら>3才から
<自分で読むなら>小学低学年から
内容説明
ウクライナは昔話の宝庫です。なかでも『わらのうし』はウクライナの人々に最も愛されている昔話です。『てぶくろ』など多くの名訳で知られる内田莉莎子と、ウクライナの代表的な画家ワレンチン・ゴルディチュークが力を合わせて、この絵本を仕上げました。昔話の世界をたっぷりお楽しみください。読んであげるなら3才から、じぶんで読むなら小学校初級むき。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶち
94
昔話の宝庫といわれるウクライナで最も愛されている昔話と聞いて手に取りました。 悪役とされる事も多いクマもオオカミもキツネも約束をちゃんと守る正直もの。おじいさんもおばあさんもウシもヒツジもニワトリもみんな幸になった楽しい昔話です。この昔話がウクライナの人々に愛され続けてきた理由なんでしょうね。絵がリアルで、とっても美しいです。おばあさんが着ているのはウクライナの民族衣装だと思うのですが、その刺繍がとっても素敵です。ウクライナの昔の暮らしぶりがよく分かる絵です。楽しく読めた良い絵本でした。2022/05/26
ルピナスさん
67
【11月24日午後休を利用して念願の国際子ども図書館へ!】3冊目。おばあさんの思いつきでわらのうしにタールを塗り出かけたところ、熊・狼・きつねがまんまとそこにくっついてしまう。ちょっとだけ脅して、解放を条件に蜂蜜など素敵な交換品を手に入れるという昔話らしいお話。熊・狼・きつねに、人々が暮らす近くに豊かな森があることを感じさせます。タールは日本の昔話で言うトリモチの代わりでしょうか。小道具は違っても、昔話には国を超えた共通点が色々あって面白いです。2022/11/24
ベーグルグル (感想、本登録のみ)
45
ウクライナの昔話。繊細で味のある絵でした。おばあさんに頼まれ、タールを塗った藁の牛を作ったおじいさん。その藁の牛を丘の上に連れて行くおばあさん。どうなるのー?と思ったら、その後の展開に笑っちゃいました。もしかして最初からそう策略していたのなら、おばあさんはすごい。ウクライナは昔話の宝庫だと。子供達が昔話を楽しめる日々が1日でも早く訪れますように。2022/05/18
chiaki
41
ウクライナの昔話。ぶつくさ文句を言いながらもおばあさんの頼みに、藁で作った牛にタールで模様を施すおじいさん。しがない暮らしの2人でしたが、この牛を連れて丘で糸紡ぎをしながら居眠りをするおばあさんが藁の牛にえらいもんをくっ付けて帰ってきます!動物たちが約束を守ってくれてよかった〰️。安心の結末に『わらしべちょうじゃ』が重なりました。2021/01/07
くぅ
33
ウクライナの昔話。動物を捕まえて皮を剥ぐって脅す話なんだけど、なかなか面白い。おばあさんが罠を張ってから毎回昼寝するのが面白いらしく息子もクスクスしてました。(3歳5ヶ月)2020/11/05