内容説明
みなみのほうのブーゲンビルというしまでは、火をもっていたのはやまのなかほどにすんでいるなんにんかのまじょたちだけでした。うみのそばのむらのひとたちのほうは、火がないのでたべるものをにたりやいたりできないし、さむいよるにはふるえていなければなりませんでした。そこでむらのひとたちは、火だねをわけてもらいたいと、まじょたちのところへなんどもつかいをだしました。けれどまじょたちはどうしても火をわけてくれませんでした。読んであげるなら4才、自分で読むなら小学校初級むき。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
k sato
28
「こどものとも世界昔ばなしの旅(全15冊)」よりパプアニューギニアのお話。「魔女の火」。部族の長老から若い世代へと不特定多数に口承された昔話なのでしょうか。火種を独占する魔女たちは、防寒法や調理法の乏しい民に火種を譲ろうとしません。そこに、知恵のある森の動物たちが集まり、魔女から火種を盗みだす作戦を決行!動物たちは火傷を負いましたが、見事な連携プレーで火種を民に届けました。人類にとって「火」は発明です。その偉業を口承する民族性が素晴らしいです。ただ、解釈が難しく独特の世界観に国民性の違いを感じました。2024/07/02
ume 改め saryo
24
パプア・ニューギニアの昔話。そんな副題につられて手に取りました。 きっと子供たちは目を輝かせて、聞いていた話ですね(^^) 魔女らしくない魔女や、真っ直ぐなお話や挿絵がちょっと新鮮(^^)2014/01/07
あおい
17
火を持っているのが魔女だけだった昔、村人は魔女に火を分けてもらおうとするけれど断わられる。そこで利口な犬に火を持ってきてもらうよう頼む。追ってくる魔女に犬の作戦は通用するのか?ハラハラする展開で面白いです。2016/11/06
花林糖
11
(図書館本)パプア・ニューギニアの昔話。副題に惹かれて。村人に頼まれた犬が仲間達と協力して魔女から火を手に入れるお話。読み聞かせに良さそう。2015/05/28
timeturner
10
魔女の日かと思ったら魔女の火だった。楽しい話だったけど、日本人がパプア・ニューギニアの人たちをこういうふうに描くことに違和感を感じた。民俗学的に間違っていないのだろうし、揶揄しているわけでもないのだけれど、描かれる側の人が見てどう感じるだろうと。今こういう絵本を作るとしたらパプア・ニューギニアの人に絵を依頼するだろうな。2017/01/29