内容説明
むかしむかし、ネパールというくにのあるむらに、ラージャンというおとこのこがすんでいました。ラージャンのいっかは、ちいさなはたけをたがやしてくらしていましたが、あるとしのことひでりつづきでこめややさいのできがわるく、たべるものもなくなってしまいました。あるひ、ラージャンがみちをあるいていると、一まいのぎんかがおちていました。ラージャンはおどろいて、そのぎんかをいえにもってかえりました。読んであげるなら4才、自分で読むなら小学校初級むき。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
わむう
26
ネパールのお話。飢饉の村で銀貨を拾った少年ラージャンは、誰も持ってないものが欲しいと猿を飼う。村人を苦しめている悪魔の宝物を盗んだことがバレた猿は、代わりに美しいお嫁さんを見つけることを約束します。用意したのは木彫りの人形。怖がるから近づいてはいけないという約束を破って悪魔は人形に近づくと倒してしまいます。死んでしまったと勘違いした悪魔は悲しみ、改心するのでした。内容も絵も面白いです。読み聞かせに向いてます。2024/06/20
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
18
<こどものとも世界昔ばなしの旅 14> ネパール民話。ラージャンという男の子が拾った1枚の銀貨で買った小さなさる。役に立たないと言われるが、さるの賢さから悪魔の宝物を手に入れ幸せに暮らすはなし。2020/06/14
昭和っ子
11
時々思い出して読みたくなるんです。図書館で民族色たっぷりの絵に惹かれて手に取りました。もしかしたら女子供は笑ってしまうのに男性が見たら腹の立つ内容かもしれません。実際夫に薦めてみた所「こんな本を勧めるなんてオマエは何というヒドイ奴だ!!」と怒られてしまいました。でも自分の所に来た「およめさん」に振り回されるあくまさんがカワイイんですよー。そう言ったら許してくれました。けっこうエロチックな所もあって子供に読んでやって大人も楽しめる本だと私は思います。2011/11/20
円舞曲
9
色彩や絵柄がネパールの雰囲気をたっぷり伝えてきて興味深かったです(講座課題)2011/10/28
遠い日
8
「こどものとも世界昔ばなしの旅」シリーズ14。ネパールの民話。イシュワリ・カルマチャリャの絵がすばらしい。異国情緒たっぷりで、印象的。少年ラージャンの賢さと勇気が光るお話。インスピレーションに導かれ、拾った銀貨でこの世で唯一無二のものを手に入れたいという希望にまっすぐ進んだ結果のもたらした幸いでした。買われた猿もラージャンをよく助け、ピンチをチャンスに変えるアドバイスをします。悪魔とのやりとりにははらはらしましたが、どこかおおどかなユーモアを感じたりもしました。2024/05/25