出版社内容情報
森のはずれに育った小さなもみの木が、ある冬の日、足の悪い男の子のもとへ運ばれます。心を打つクリスマスのお話が、美しい文と絵で、静かに力強く語られます。
<読んであげるなら>4才から
<自分で読むなら>小学低学年から
内容説明
森のはずれの一本の小さなもみの木と、ひとりの男の子との出会いと心のふれあいを静かに、美しくえがく、やさしさあふれるクリスマス絵本。4才から。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
346
マーガレット・ワイズ・ブラウン作。絵はバーバラ・クーニー。なんともシンプルなお話。きっと、そのシンプルさがいいのだろう。他のお話系の絵本にはあまり見られない特徴として、楽譜付きのクリスマスソングが3曲登場すること。もみのきといい、これらの歌といい、典型的な季節商品である。クリスマスが近づくと、それまではひっそりと潜んでいた本棚から出てくるのだろうか。あるいは、子どもたちはクリスマスは一年中いつでも大歓迎なのだろうか。絵は、黒を別とすれば緑と赤と青の三色刷り。古き良きアメリカをしのばせるようなタッチである。2023/06/29
やすらぎ
218
ある春の日に森のはずれで芽生えた種は、幾度の冬を越えて少しの寂しさを抱えながら、今年も雪をまとっていました。ゆっくりと根を張ってようやく背丈ほどの高さになったとき、ある大男が地面を掘り始めたのです。そこからはじまる物語。あのときに起こったことは雪が降る季節になると思い出します。あたたかな部屋で過ごしたあの夜を。少しずつ幹を太くして空高く梢を広げている今も、懐かしい大切な思い出に浸りながら、クリスマスの歌声を待っています。いつかまた遠くから聴こえてくるかもしれないから。喜びの夜に星ひとつ✨もみの木よ永遠に✨2023/02/08
Willie the Wildcat
81
読後次男は「今年もいっぱり飾り付けしたいな~。」とのこと。クリスマスは、人をとてもやさしく、温かい気持ちにする。もみのきが少年の心を温める。(アメリカに住んでいた時、クリスマスの後にゴミ処分されるもみのきを毎年見たので)お父さんがもみのきを元の場所に戻すところに温かみと”感謝”を感じる。シンプルな色使いの絵にもやさしさ。心に静けさを感じる。2012/06/30
♪みどりpiyopiyo♪
66
ふはー♡ 素敵なお話でした。ちょっと心配 のち にっこり。■マーガレット・ワイズ・ブラウンの小さなお話は、どれも 世界を祝福するかのような大きな暖かい愛に貫かれていて、感嘆のため息と共に幸せを感じるのです。モダンで可愛らしい絵はバーバラ・クーニー。この時代の 版画の様に色を重ねる多色刷りが、モダンな画風を引き立てます。■もみの木と一緒に大きくなるって素敵。もみの木、良かったね(ღ′◡‵) (1954年)2016/12/24
tulip
56
自然と感謝の気持ちが湧くお話でした。色数が抑えられた絵ですが、優しく穏やかで豊かな気持ちになります。2020/12/08