内容説明
北海道のあまり人の入らないふかい森。えぞまつを通し植物の生命のリレーを描く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
モリー
72
エゾマツの倒木更新の様子を描いた一冊です。エゾマツの木生を私達の人生に重ねてて読むと、心に深く根をおろすでしょう。祖父母から父母へ、父母から私に、そして私から子どもたちへと受け継いでいく命。いつか、私にも朽ち果てる時が訪れます。その刹那、私が朽ちる事にも意味はある、そう思いながら逝きたい。2021/02/07
アナクマ
27
ねもとにあった あの ふとい きは としとともに ぼろぼろになり、ついには すがたを けしてしまうのだ。えぞまつたちは ほしを あおいで たっている。ちいさな たねだったとき おちたところに。四季の森、イラストで見せる倒木更新。86年◉ほっかいどうには もりがある。あまり ひとの はいったことのない ふかい もりだ。2020/01/22
gtn
22
生命を後継するための智慧が万物に備わっている。それに加え、人には精神を後継する使命があることを忘れまい。2023/05/31
ぽてちゅう
17
献身的な生命のリレー、「えぞまつの倒木更新」のお話。そう言えば幸田文の小説で読んだなあ…、あ、珍しく本と本が繋がった。「ずいぶん前のことだけど、ちっちゃな種だったころ。舞い降りたのは、ひいひいひいひいひいーーっおばあちゃん?おじいちゃん?のあったかい膝のうえ。初めて仰ぎ見た小さな空を、ただじーっと、ずーっと見ていたら、どんどん空が大きくなってきて、どんどん空が近くなってきた。あしたの空は、どんな空かなあ。うっ、さぶっ。」なんて呟きながら、えぞまつは立っているのかなあ。2022/11/07
びわこっこ
16
私の植物療法の原点となるかがく絵本。北海道の人が入らない深い森に並んで立つエゾマツ。北海道の厳しい自然の中で、どうしてエゾマツは育つのか⁉️ この絵本で倒木更新を知った。朽ちて倒れた老樹は、苔に覆われ、エゾマツの種を受けとめて、新しい命を自分を肥やしとして育てる。🌱 高齢者への読み聞かせで、この絵本を読むと、涙される。年老いても自分たちが必要とされると気づき、目の色が変わる。🌳木から気をもらうのだ。森林セラピーを行うと、免疫力がupする。身近なところにある樹木に触れてみよう!🌿2022/10/05
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