出版社内容情報
だいちゃんは夏休みを海辺の村で過ごします。川えびすくい、釣り、浜辺の食事、水遊びと、暗くなるまで遊んでいると、お母さんの声がします。「晩ごはんのでけたよう。はよ、おいで」
<読んであげるなら>4才から
<自分で読むなら>小学低学年から
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ
199
懐かしき昭和の夏休み。海辺で過ごす少年の絵本。太田大八さんが幼少期に過ごした長崎への思いなのだろう。ありふれた日常、ありのままの景色に平和を見る。透き通る空、爽やかな風、島に囲まれた穏やかな海、羽ばたく鳥、遠くからゆっくりと近づいてくる舟、元気だったかね、うん!川で餌を取り、海で魚を釣り、浜辺で貝を拾い、飯盒のご飯を頂く。太陽を浴びて駆け回り、夕焼けに染まるその姿が、時代とともに失われていってしまう、そんな伝言が込められているのだろう。物語として本に残せば、いつまでも懐かしんでくれる読者がいるはずだから。2023/08/15
s-kozy
79
新聞で作者・太田大八さんの訃報に触れ、懐かしくなり本棚から出しました。「だいちゃんは、なつやすみに いとこの こうちゃんの うちに あそびに きました。」で書き出される長崎の豊かな海を子どもの目線から描いた素晴らしい絵本。だいちゃんとこうちゃんは早朝から日暮れまでこの海で遊びつくす。少年の日の夏休みの楽しい思い出。くしくも今日は長崎原爆の日。太田大八さんは享年97歳、ご冥福をお祈りいたします。2016/08/09
はる
64
懐かしい時代の、夏の海の雰囲気がとてもいい。作者の太田大八さんの子供の頃の思い出の物語。夏休みに海の近くに住むいとこの家にやって来ただいちゃんの、豊かで楽しい夏の一日。ゆったりとした素朴な海辺の生活が、太田大八さんの味わいのある絵で描かれています。こういうのが本当に人間らしい生活なのでしょうね、羨ましい。2023/07/05
booklight
52
もう、最初の海に走っていくページから引き込まれてしまう。どのページも絵が素晴らしく、今、自分も体験しているような気分にさせてくれる。海に足をひたして、魚がよってくるところはぞわぞわ、水面に映る夕日に小さく感動してしまう。絵本を読んで、良い体験をした、思い出に取っておきたい、とまで思ってしまった。『すばらしいとき』『海べのあさ』もよかったが、これもそれ以上にいい。いやぁ、絵本ってやっぱりいいな。『絵本作家のアトリエ』からでした。2020/08/29
yomineko@ヴィタリにゃん
51
読み友様からのご紹介本です📙昭和何年頃のお話だろうか。美しい海と海の幸。釣ったお魚、採った貝をその場で食べられる極上の幸せ😊著者は幼少時、ウラジオストクで過ごした事があるという。2024/04/17