出版社内容情報
数式や記号のかわりに、ウサギやカラスが登場する数学の本がほかにあるでしょうか。第2巻《ふしぎなきかい》《くらべてかんがえる》《てんてん…》《かずのだんご》《みずをかぞえる》
<読んであげるなら>4才から
<自分で読むなら>小学低学年から
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
289
「すうがくの絵本」の「2」。「1」に比べると、難易度が上がっている。5つの章から構成され、まずは「ふしぎなきかい」。ここでは形と数の変化を考える。続いては「くらべてかんがえる」。ページが進むごとに比較の難易度が増す仕組み。そして「てんてん…」。点描画の世界だが、コンピューターの基礎でもある。さらに「かずのだんご」。これは、いわば算数の領域。最後は「みずをかぞえる」。「数」から「量」への転換である。いつもながら実によくできている。安野の絵もこれまた楽しく「すうがく」の世界へと誘ってくれる。2023/09/10
えちぜんや よーた
54
「関数」というより「函数」として理解した方が分かりやすい!・「関数」→xとyの2つの数字の関係を示す・「函数」→xを何かの「函(箱)」にほおりこんだらyになる本書は対象年齢が、4歳以上の絵本です。「関数」と「函数」は、「ふしぎなきかい」と表現されてます。・アゲハチョウ→→「?」→→イモムシ・にわとり→→→→「?」→→ひよこ・かえる→→→→→「?」→→おたまじゃくし。このとき「?」で表された「ふしぎなきかい」は、「じかんをぎゃくにするきかい」と言えます。2013/02/21
ま
31
量の概念の入口に「だんご」を採用しているのが素晴らしい。馬や花がだんだん溶けてだんごになって、読者(子ども)を数えるためのスタートラインに立たせる。構想が唯一無二なため見過ごされがちだが絵も素敵な本。2023/10/09
いろ
14
個別冊子の算数絵本を1冊にまとめた,息子が大好き安野光雅さんシリーズ。5歳頃に購入した3巻をとても気に入り読んでいたので,今回図書館で見かけ借りてみると,やっぱりとても喜び,ボリュームがあるのに何度も再読したがる。5話収録。時間がなくて1話だけ読む時には「くらべてかんがえる」を読む事が多いのに気づき「よく読むね?」と尋ねると「これが1番好き。」との事。ちょっと違う2つの絵ばかりで間違い探し的なところが面白いのかな。表紙と裏表紙の違いも好きみたい。5話目の「みずをかぞえる」は先日読んだばかりのお話だった。2015/10/13
詩 音像(utaotozo)
13
初めて出会った安野光雅の本は「ふしぎなえ」だったと思うのだが、1968年発表ということで、どうやらリアルタイムで出会っているようである。おそらく一生懸命に読んだ安野作品はそれのみで、現在の安野氏のイメージは、月一回放送になったNHK-FM『日曜喫茶室』における「常連のお客様」としての存在。この本の巻末の解説でも、ラジオのトークでも、その博識に感銘を受ける。また、その知識の対象に対しての、やさしさと愛情が溢れている事を、改めてその絵柄から感じる。2014/01/03