出版社内容情報
峠で山姥に追いかけられた馬方は、魚の荷から馬まで、すっかり食べられてしまいます。さて、馬方の仕返しは……。はらはら、どきどきの連続、痛快な昔話絵本です。
<読んであげるなら>4才から
<自分で読むなら>小学低学年から
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
292
民話研究者の小澤俊夫による再話。絵は日本民話の絵ならこの人という赤羽末吉。お話は適度な荒唐無稽さが民話の持つ素朴な味わいとダイナミズムが共存する。繰り返しによる物語のリズムもまた民話ならでは。絵は赤羽末吉のものにしては、今回はいささか繊細さを感じさせるタッチ。あるいは、残酷さをいくぶんか軽減する"ねらい"があったのかもしれない。横長の紙型なのだが、ヤマンバの家でのシーンは、縦の構図にする工夫がなされ、演劇的な効果を上げている。 2024/01/23
KAZOO
127
日本のむかし話も結構残酷な感じを受けるときがあります。山姥がおなかをすかせて荷物を食べてしまい次にはうまをとって食うという感じでこの絵がスピード感をあおってくれます。馬方がそのあだをうとうとして知恵を絞って敵討ちをします。またそれが結構残酷さを出しています。2019/10/15
Smileえっちゃん
40
図書館本。日本民話研究者、おざわとしおさんによる再話。魚を仕入れての帰り道、やまんばと出くわす。魚も食べ、馬の足までも・・・迫力あり、山姥とのやり取りが面白い。縦長の絵のあつかい方が良いですね。大事な馬の敵討ちはこんな形で…絵も良かったです。2024/02/21
たまきら
34
これ自分も子供の時読んだ気がする。怖いのになんだかおかしくて、読み終わった後は馬が可哀そうで…。そうしたらオタマさんの感想も一緒だったので面白かったです。山姥って不思議な存在だな~。2019/02/25
ちえ
32
昔話研究の第一人者小澤俊夫氏と赤羽末吉氏の最強のコンビの再話。この本は子供の頃家にあった気がする。「かちかちやま」に比べると絵や色がシンプルか。山姥に追われて馬の足を、のところで(こんなだったか…)と。山姥の家でのところは良く覚えている。特に焼いた餅を刺して引き上げて、やってみたかったんだ。2023/10/30