内容説明
空から降ってきた“てんさらばさら”。おばあちゃんから、おしろいをかけるといいことが起きるが人にみせてはいけないと言われ、まゆはそれを大切にします。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
藤月はな(灯れ松明の火)
45
まゆが見つけた、不思議な温かい雪、てんさらばさら。それは幸福を齎すが、誰かにその存在を話すと幸福が逃げてしまうというそうな。葛籠に仕舞ったてんさらばさらにおしろい粉を掛けて大事に育てたまゆには幸せな事が次々とやってくるようになる。しかし、てんさらばさらは葛籠から溢れんばかりに増えてゆき・・・。幸せになった筈が幸せの基に固執・隠匿するが為に不幸に落ちそうになっていくのは現実にも儘ある事だ。それは自分で手に入れた幸せでないと思っているから。貯め込み過ぎた幸福も当たり前となればいつか澱むからこれで良かったのだ2025/05/04
ヒラP@ehon.gohon
22
幸せをもたらす「てんさらばさら」って何だろうというのが、素朴な疑問です。 「ケサランパサラン」ともいわれるようですが、イメージがわかないところが、ちょっと残念です。 でも、そのてんさらばさらが自分に幸せをもたらしたのだというまゆと、もうそれに頼らなくても幸せだと語るかざたろうと、力強い愛情を感じられる伏線だったとしたら、とても素晴らしいと思いました。2022/01/29
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
17
令和3年度小学校朝読書リスト 低学年 (朝読書で読んだ絵本や紙芝居はそのまま貸し出します) 空から落ちてきた雪ではない白いもの「てんさらばさら」誰にも見せずに育てるといいことが起こる、と聞いて、まゆは大切に育てていると…。雪の降る頃に読みたい絵本。歌はわらべうたのように歌いたいです。2021/06/02
円舞曲
13
「てんさらばさら」のラッキーアイテムがなくても人は自分で幸せになれるものなんだよと、励まされているいるように感じた。:読み語りのグループで2012/05/15
spatz
12
小学校で読み聞かせ。仲間のママが読んでくれたこの本、てんさらばさら、という独特のリズムの言葉が耳から離れなくなった。雪のように空からふる、不思議なもの。おしろいをかけるとふえる、たくさんよいことがおきる。幸せな結婚をし、子宝に恵まれ?でもどんどんふえるてんさらばさら、隠しきれなくなって大きな袋を塗ってつめて、家族にみつからぬよう隠すけど、見つかる。。これがあるから幸せ、なくしてはならない、て思い込みが最後崩れる。空に散るてんさらばさら。でもそれをなくしても幸せはかわらないよ、ていう夫の言葉。なんてスケール2015/01/30