出版社内容情報
病気のお母さんに食べさせようと山梨もぎに出かける3人の兄弟。ところが上の2人は沼のぬしに呑まれ、とうとう三郎の番になります……。力強い傑作昔話絵本。
<読んであげるなら>4才から
<自分で読むなら>小学低学年から
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
159
外国の童話の三匹の子豚を思い出しました。これは三人兄弟の話で最後はめでたしとなるのですが、ばあさまや怪物が何かを表しているのでしょうね(考えすぎかもしれませんが)。この絵も素朴さがあって印象に残りました。2016/09/30
はる
60
平野直さんの味わいのある語り口と、太田大八さんの日本画のような美しい絵。お馴染みの民話ですが、やはり面白い。民話の世界に引き込まれます。特に平野さんの独特のオノマトペ、北国の方言による語り口が魅力的。「げろりっと」呑み込まれてしまうのが怖い~。こういう絵も、語り口も、だんだん描ける作家はいなくなってしまうんだろうな……。2021/10/13
yomineko@ヴィタリにゃん
59
体の弱い母がやまなしを食べたいと言うので3人の息子が順番に取りに行く事になった。太郎も次郎もぼんやりしていて駄目・・・三男の三郎はうまくやまなしをもぎ取ったが、沼に姿が映ってしまい、飲み込まれそうになったが、事前におばあさんからもらっていた刀で切ると、中から飲み込まれていた兄2人が出て来た。2024/07/15
chiaki
41
寝る前の読み聞かせ。こちらも太田大八さんの絵。身体の具合が悪いお母さんのために、やまなしをもぎに行く三兄弟のおはなし。切り株に座り水を欲しがる老婆の願いも忠告も聞かずにずんずん進む2人の兄たち。沼の主に呑まれてしまった2人の兄に代わって、どんなに急いでいても老婆の願いを聞き入れる三男三郎。昔話あるある、小さき者や弟妹の成功劇、やっぱり安心します。老婆の座っていた切り株にやまなしを供えて手を合わせる場面よかったな。岩手弁、読むの難しかったです。練習しなきゃな〰️。2020/11/20
新田新一
35
三人の兄弟が母親に頼まれて、やまなしを取りに行きます。途中で不思議なおばあさんに会うのですが、上の二人はおばあさんの言い付けを守りません。三男は言い付けを守って、やまなしを取ることに成功しますが、沼の主に襲われてしまいます。よくあるパターンの日本の昔話ですが、生き生きとした絵とリズミカルな文章が使われて、楽しく読めました。自らも絵本作家である太田大八の絵は、何度見ても飽きることがありません。素直な心が何よりも大切だとさりげなく教えてくれる良い絵本です。2024/10/20