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福音館文庫
ふたりはいい勝負―ショヴォー氏とルノー君のお話集〈5〉

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  • サイズ B6判/ページ数 359p/高さ 17cm
  • 商品コード 9784834006476
  • NDC分類 K953
  • Cコード C8298

出版社内容情報

父と息子の優しくも軽妙なやりとりから紡ぎ出された43篇の物語。その1つ1つが奇想にあふれ楽しさに満ちています。(S-23)

<読んであげるなら>---
<自分で読むなら>小学中学年から

内容説明

ふたり、とはもちろんショヴォー氏とルノー君のこと。息の合った語らいからつむぎ出される四十三のお話は、底抜けのナンセンスあり、しみじみと胸を打つ物語あり、詩情にみちたファンタジーありと、さながら万華鏡のよう。父子の暮らしの情景やルノー君の成長ぶりも、のびやかに描きこまれています。小学校中級以上。

著者等紹介

ショヴォー,レオポルド[ショヴォー,レオポルド][Chauveau,L´eopold]
1870年、リヨンに生まれ、のちパリに出て医師となる。アルジェリアでの農場経営、軍医などの経歴をへて、第一次世界大戦後は創作活動に専念。多数の小説を発表する一方、塑像や絵画も制作。1940年没

出口裕弘[デグチユウコウ]
1928年東京生まれ。1951年東京大学仏文科卒。1992年一橋大学教授定年退職
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

めしいらず

42
シリーズ最終巻。これまでと違って、父ショヴォー氏と息子ルノー君の掛け合いが中心。父のナンセンスな創作話はどれもあっさりめで、そこは少し食い足りない感じ。その代わりに、互いが譲らない「いい勝負」な会話が盛り沢山なのが嬉しい。やがて2人の楽しい揚げ足取りの日々も過ぎ、成長した息子が少しずつ手を離れていく。その時、父の感じる愛惜の情が、読み手の胸をも焦がす。独り身故、自分に子供がいる感覚をうまく思い描けないけれど、父が大切にした2人過ごす時間に、その愛惜に、憧れる。それを知らずにいるのは、きっと人生の損失。2014/08/05

らぱん

37
最終巻では額縁の外で未就学児であったルノー君が成長し、学校へ行くの行きたくないののドラマがあり、見守る父親の喜びや少量の寂しさを持った感慨とともに、額縁の内と外との物語の関係が楽しめる。この巻は物語の数の多さと短さが突出しており、シュールでナンセンスな意外性が目立つ。45編の中でタイトルが秀逸な「一度も、なんにもおこらなかった男の話」が好きだ。額縁内での永遠で無限の時間があり、額縁外で時間は経っている構造だが、それもまた閉じられた世界の時間だと知る。最後は「じゃぁね」と手を振るルノー君が小さくなっていく。2019/07/31

キジネコ

23
読んじゃいました。ジョボー父さんとルノー坊やのお話集、5巻目、これでオシマイです。物語を深く大きくし、印象の色合いを変え、絶句してしまった事実が一つ。詳細は未読の方の為に触れないでおきます。親子を保護と依存の関係・・って、ずっと考えてましたけど違いますね。親子で過ごす人生の限定された短い時間の得難い濃密さ、「じゃあね」の数だけ距離が生まれ依存し合う関係の喜びが希薄になってゆく哀切、皆等しく誰かの子供であった時間の事、考え直してみたい。心の中に産まれた空白を適当に埋めたりせず ちゃんと見つめていきたい。 2013/12/21

きゅー

11
福音館文庫の「ショヴォー氏とルノー君のお話集」もこれで最終巻。寂しい気持ちを感じつつ読み進める。他の巻よりもショヴォー氏とルノー君の掛け合いが多く、たしかに「ふたりはいい勝負」になっていた。ショヴォーの他の訳本との重複も少ないので、これまで何冊も彼の作品を読んできた読者でも楽しめる一冊になっている。本巻では特にお伽話の内容よりも父と子の言い負かし合いが面白い。ここまでショヴォーの物語を読んできたけど、これでいったん休止。しかし彼の物語を、また数年後、数十年後かならず再び手にとるだろうと思いつつ本を閉じた。2013/04/05

Chiyo K.

9
フランスの作家レオポルド・ショヴォーが、息子のために、そして息子と共に作ったと思われるお話集。5巻目を読んだのはごくごく短いお話がたくさん入っていたから(読み聞かせに使えるかな?)息子ルノー君は、パパにお話をさせたくてしょうがない。まだ学校にも上がっていないのに、大人がああ言えばこう言う、言われたパパもその気になってナンセンスでシュールなお話を語り出す。ほぼ二人の会話だけで綴られていて、かけ合い漫才の台本みたい。100年前のいきいきした親子の様子が目に浮かぶよう。2018/10/12

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