福音館文庫
雪の夜に語りつぐ

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  • サイズ B6判/ページ数 484p/高さ 17cm
  • 商品コード 9784834005936
  • NDC分類 K388
  • Cコード C8239

出版社内容情報

昔話の第一級の語り手、笠原政雄氏が、雪深い山里で母親から語りきかされてきた70余話の昔話を、語り口そのままに紹介します。(F-10)

<読んであげるなら>---
<自分で読むなら>小学中学年から

内容説明

笠原政雄さんは、新潟県長岡市に住んでいた昔話の語り手です。笠原さんはお母さんから昔話を聞いて育ちました。この本は、笠原さんが語った思い出話といわゆる昔話の二部構成です。中村とも子さんが5年の歳月をかけて笠原さんから聞き集めたお話の数々にどうぞ耳をかたむけてください。小学校中級以上。

目次

いとこ煮とあんか―笠原政雄思い出話(母の思い出;あそびざかり ほか)
むかし話(さば売りどん;権現堂の化けもん ほか)
百物語
人や場所にまつわる話(越後の名山、米山;八石山の豆の木 ほか)

著者等紹介

笠原政雄[カサハラマサオ]
1918年、新潟県柏崎市に生まれた。1933年に上京、築地の食品問屋に奉公。1939年に兵隊として中国東北部へ。42年除隊、しばらくの奉公の後、帰省。1943年、新潟県長岡駅に勤務、笠原君江さんと結婚し、笠原家の婿養子となった。1973年国鉄を退職、1979年ころから昔話の語り手として、図書館の研究会や家庭文庫、幼稚園などに招かれるようになった。1994年没

中村とも子[ナカムラトモコ]
1954年生まれ。日本女子大学在学中に、フィールドワークを中心として、口承文芸の分野に目をひらかれる。日本口承文芸学会会員、民俗学会会員、昔話研究土曜会会員

吉本宗[ヨシモトソウ]
1942年、静岡県に生まれる。本名正幸、桑沢デザイン研究所卒。舞台美術家、故吉田謙吉氏に絵を学ぶ。イラストレーター。日本児童出版美術家連盟会員
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アナクマ

25
【日曜日文庫版を読了】1918年柏崎市生まれの語り部が新潟のことばで語る半生と昔話73話を採録。◉神が人にくれた一生はもともと30年。だからそれまでがいちばん生きがいがある。次の20年は馬がおいていった(ものをもらった)年数。だから汗水たらして働いても銭は残らん。50から先は犬がおいていった年数。だから孫が残したものを食って留守番する20年。70から先は猿がおいていった年数。だから……。◉土地の言葉の持つ力。肉声の実感。「しん」とした雪夜に抱擁されて味読したいが、いまや夜は明るすぎ、人生は生きすぎた。2018/12/17

ぱせり

11
前半の笠原さんの思い出話が好きです。この物語があるから、後半の昔話がいっそう素晴らしくなっているように感じました。幼い時に、親から口承で昔話を聞いて育つ、ということが、こんなにも後の人生を豊かにするものだ、ということにしみじみと感じています。2011/02/07

絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく 

9
新潟県の語り手笠原政雄さんによる昔話。150話以上も語れる笠原さんの思い出話沢山載っています。『 さば売りどん / 権現堂の化けもん / ちくりんぼう / ほろほろなみだの のどやき山 / はなをおる / 松山鏡 / からすとたにし / 千鳥のよめいり / くもの化けもん / ふくべの化けもん / あずきとぎの化けもん / 気のつよいよめ / 屁こきよめ / みみずとへび / へびとけらつつき / 人間の一生 / 金がめとゆうれい / おっけっけのお化け / ずんべえ桃 / 燈芯 / ぬすっとかか →2025/01/31

まつり

2
日本国内の民話、詰め合わせといった趣き。以前に別の本で読んだお話とかぶったのは、ちょっと流し読みしてしまったが……。あまりにも有名な「かちかち山」と同じ流れかと思っていた「うさぎとたぬき」が衝撃の結末。ええっ、こっちも死んじゃうの!? そして話半ばで若干下ネタ……!! 少ないけれど思い出したように下ネタ話も入ります。そして購入する前は「いらない……」と思っていた、語り手のおじさん「笠原 政雄」さんの人生の語りも良い味出してます。版画らしき挿絵も良い感じ。お値段からして想像していた厚みと違った! 分厚い!!2022/07/26

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