出版社内容情報
パリの寄宿学校に住む12人の女の子たちの中でマドレーヌは一番の元気者。でもある晩、そのマドレーヌが泣きわめきはじめたのです。女の子たちを生き生きと描いた魅力ある絵本です。
<読んであげるなら>4才から
<自分で読むなら>小学低学年から
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- 評価
マージの本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
363
「マドレーヌ」シリーズの第1作。ベーメルマンスに独特のタッチの絵が大いに楽しめる。絵は詩情豊かにパリを描いたカラーのものと、プロットを構成する黄色の地に黒の線で描いたもの。カラーの絵は(例えば表紙のように)代表的なパリの光景なのだが、それが絵葉書みたいにならずに、ちゃんとベーメルマンスの絵になっている。ちょっとシャガールを想わせるような色遣いだ。プロットは単純そのものだし、12人の子どもたちというのも一見無駄にも見えるが、これまた物語を構成する上で立派に寄与している。2023/06/06
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
93
パリの寄宿舎で暮らす12人の女の子たち。一番ちびのマドレーヌは、スポーツ万能で動物園の虎にもへいっちゃら。でもある夜、マドレーヌは起き上がって目を泣き腫らしていました。盲腸で緊急手術! 10日間が経ち、先生と11人の女の子が病院にお見舞いに行くと……。1939年に描かれたシリーズ第一作。黄色を背景にした可愛らしい絵に、時折オールカラーのページが入ってアクセントになっています。何事にも動じず、異変が起こると子どもたちのもとに駆け付けるミス・クラベルが頼もしい。日本版の初版は1972年11月。2015/12/30
masa@レビューお休み中
74
12人の女の子たちは、いつでも、どこでも必ず一緒だった。それが当たり前で、誰かが欠けることなんて想像もしていなかった。ある日、一番小さい女の子のマドレーヌに異変が起こる。いつも笑顔で、泣くことのないマドレーヌが痛い痛いと泣いているのだ。慌てて病院に連れて行くのだが…。この絵本は誰に向けたものなんだろう。子供向けにしてはシリアスすぎるし、大人向けにしてもちょっともの足りなさを感じてしまう。もっと普遍的な何かを伝えようとしているのか…。ファンタジーと現実が入り混じった不思議な物語でした。2013/03/18
yomineko@ヴィタリにゃん
66
読み友様からのご紹介本です📚古い本ですがそれがもう魅力的!マドレーヌちゃんたち12人揃って寝たり起きたり遊んだり。でもある日彼女が病気になって、、、このシリーズは全部読みたいですね🎵2023/04/11
gtn
53
この子たちは孤児だろうか。そうだとすれば、仲間と一緒にご飯を食べたり、仲良くベッドを並べたり、散歩をして様々な人に出会ったり、病に罹った友を心配したり等々、両親に会えぬ寂しさを埋め、それを凌駕するほどの貴重な体験を積んでいる。2020/08/01