出版社内容情報
かぐわしい初夏の夕べ、小さなハリネズミが目をさまし、月夜の冒険に出発しました……。美しい田園の中でひそやかに繰りひろげられる小動物たちの絵物語です。
<読んであげるなら>5・6才から
<自分で読むなら>小学低学年から
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
232
イギリスの童話作家アリソン・アトリーの文に片山 健の絵。お話の要素が大きい絵本。とはいってお話自体もとってもシンプルで、ハリネズミノウサギとカワネズミが3びきで、月の夜に麦畑を見に行くというだけ。絵と相俟って、月と星、風の声などが静かな中に別世界を開いて見せる。片山 健の水彩画は見事に文章に呼応し、互いが互いを引き立てている。3びきそれぞれの表情もいい。夜のやさしさを伝える作品。オープニングのハリネズミとエンディングのカワネズミがことに秀逸。2025/05/24
ちなぽむ and ぽむの助 @ 休止中
135
”お月さんのランプに お星さんのロウソク 夜ごとはるばる さまようおいら コケのじゅうたんに お日さんのだんろ やねは生け垣だよ そこがおいらのねぐら” かぐわしい夏のゆうべ、あかるいお月さんに誘われてハリネズミとノウサギとカワネズミはムギが伸びるところを見に行きます。 ん…?読みはじめてすぐ気づく。これ!小学校の教科書に載ってた大好きなお話!‹‹\(*´꒳`* )/››ハリネズミに憧れて刈りたてのい草のうえにかぶせた銀のシートに寝転がって”おいらのねぐら〜♪”って唄ってたなぁ。また会えて嬉しい!2020/07/18
ケロリーヌ@ベルばら同盟
43
夏の宵、しっとりと涼やかな香りを運ぶ風、さやさやと命の歌を歌う草木の揺れるさまが、美しい夢のように描き出される物語。お月さんのランプに、お星さんのローソクが照らす原っぱを行くハリネズミ。夜の旅人が辿る野道の草花の優しく馨しいこと。一人、また一人と仲間が増え、その足もとには、たのしげな影が揺れます。コムギたちの成長して命の糧となる誇りを静かに情熱的に歌い上げる大合唱。自然の営みへの畏敬の念が心に溢れました。素晴らしい作品を、美しいレヴューでご紹介下さった読トモ様に深く感謝致します。2020/07/09
アナクマ
41
ハリネズミたちが夏の夜の草むらを散歩する。◉ちょっと、あっちのはたけまで。ムギの のびるとこを見たいんでね。ムギって、お月夜のたびに、すこしずつのびるんだぜ。◉麦の海。夜風にゆれる穂のささやき。生き物たち。故郷イングランド中央部の自然を見つめる作者の充足感や想像力が思われる。◉いろどり鮮やかな夜空、月影、草むら、麦畑のうねり。動物のやさしい筆致。絵は片山健。2019/08/14
ひほ
30
むぎばたけの音が聞こえてきそうな絵本。自然の音に耳を傾けるって素晴らしいですよね。心が洗われるような気がします。2016/10/01
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- 和書
- 多読教材から見た英文法