出版社内容情報
無名の人たちの歴史が、長大な絵巻のように展開されます。時代考証がゆきとどいているので歴史の勉強にも役立ちます。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ
157
「やこうれっしゃ」や「おふろやさん」などの懐かしい日本の風景を描く西村繁男さんの絵本、絵で見る日本の歴史。石器時代から縄文弥生、田圃が広がり水路が引かれる。人の上に人が立ち、人と人の間で争いが長く続き、異文化が入ってくる。近代化に向かった先にはまた争いがあり、今に至るまで終わらない。のどかな風景や戦いの場面など、リアルな絵は実際に上空から俯瞰しているような感覚になれる。そして最後の絵は、現代の広島の姿で終わる。僅か数十頁で過去を振り返る絵本なのに、時代の一場面が展開することで人間とは何かを考えてしまった。2025/08/09
seacalf
41
いつも本を読んで文章でその時代を想像するのに慣れているから、たまにこうやって絵というかたちで様々な時代を視覚的にのぞいてみれるのは面白い。とても細かく描き込まれているので、ページの隅々まで目を配って眺めるのが楽しい。人間模様もそうだけど、当時の道具類なんかも再現して描かれているのがいい。捕鯨して打ち上げた鯨の解体作業の様子なんて迫力があって目を見張る。巻末に掲載されたページ毎の詳しい説明と見比べてみるのも一興。作者の力の入れようがよくわかる。2019/09/16
takaC
39
タイトル通り絵で学ぶ本。でもとても秀作。値も張る。2013/08/12
shiho♪
20
高学年図書室絵本。歴史を習い始めた6年生に手渡したい絵本。日本の5000年の歴史をさらっと見る絵本ですけど、よくよく考えてみたら、これは超大作❗️ ジオラマを見ているかのような感覚。じっくり絵を見ていると、庶民の生活の1コマを読み取ることができる。 戦の絵は胸が痛むなぁ…。縄文時代は生活が大変だったろうけど、どこかほっこりしてて好き。2023/04/26
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
16
約10万年前の石器時代から現代までの日本の歴史をイラストで紹介する絵本。最後には絵の解説もあります。【第8回 絵本にっぽん賞大賞】 20分2022/01/01