出版社内容情報
「五呂八大明神いうても神さんのことやない。たぬきのことや」奈良に生まれ育った作者が、大和地方のことばで幼い子どもたちの心にしみじみと訴えかける、味わい深い物語絵本です。
<読んであげるなら>4才から
<自分で読むなら>小学低学年から
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
245
中川正文・文、梶山俊夫・絵。大阪弁を駆使して民話風に語られる。出版が古いせいか(1969年初版)、あるいは意識的にか、いささか古い時代の大阪言葉だ。土地の人たちは、たぬきが悪さをしないように、「ごろはちだいみょうじん」として祭り上げ、油揚げのお供え物もかかさない。この油揚げというところがミソ。この村にも鉄道が開通することになって、村人総出で見物に。ところが、あわや大事故に…というお話。 語りの形式は本地もの※のスタイルである。すなわち「ごろはちだいみょうじん」の本地を語るのが、このお話という訳である。⇒ 2026/03/13
KAZOO
130
タヌキと村人の話です。村に線路と駅ができてその開通した日に、何も知らない村人をタヌキが救って大明神としてまつられる話を何とも言えない味のある絵と文章で楽しませてくれました。あまり悪さをしないタヌキと村人の交流がいいですね。2016/11/19
はる
60
大和ことばの温かな語り口、そして梶山俊夫さんの素朴な挿絵がとてもいい。いたずらだぬきのごろはち。いつも村人たちにいたずらをしますが……。いたずらといってもかわいいもので、しかもちゃんとお返しをしてくれる。村人たちもむしろ、ごろはちを可愛いと思っている感じです。ただ、結末はちょっと意外なものでした…。タイトルからして、いいオチがついたという感じなのでしょうが、こうならないでほしかったなあ…。2023/07/11
momogaga
53
【おとなこそ絵本】主人公は、ちょっとしたいたずらで、村人を困らせる狸のごろはち。村人が、いたずらをさせないために「ごろはち大明神」と奉るところは、古き良き知恵です。「大明神」と言うことで、村人は油揚げをお供えするが、ごろはちはおいなりさん(きつね)じゃねえ、と憎まれ口で答える。そんなごろはちだが、心は優しく、最後は村人達を助けるために自分を犠牲にして、死んでいく。性善説のおはなし。2022/09/22
いろ
26
秋,狸の話を読みたくて。めくると機関車の絵も見えたので,乗り物好きで昔話も好きな8歳男児も喜びそう♪とお持ち帰り。最後で雪が降るので,秋向けではないようだけど^^; 村人から「てんごしぃ(いたずらもん)」と疎まれつつも慕われている狸が成り行きから命を投げ出し人々を助けるお話。いたずらしても情に厚いごろはち。村人との距離感がとてもいい。べったべたの方言で書かれた文章が,より一層お話の温かみを増している。狸の独白やいたずらが,どれも面白く温もりもある。昔の日本の風情をじんわり描いた梶山敏夫さんの絵も味がある。2016/10/18




