出版社内容情報
静まりかえった深い森の中で展開するハリネズミ一家の物語。詩人マルシャークが子どものために心をこめて作った詩に、レーベデフが味わい深い絵をつけた、ロシアの代表的絵本。
<読んであげるなら>3才から
<自分で読むなら>小学低学年から
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- 評価
マージの本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
288
マルシャークの文にレーベデフの絵と、ロシアのコンビによる絵本。文の特徴はタイトルにも掲げるように「しずかな おはなし」なので、音読(読み聞かせ)も「ちいさな こえでよむ」ことが求められる。私はかねがねこども園や保育園で、やたらに大きな声を出させる(もちろん、すべてがそうではないが)のを感心しない思いで眺めてきたので、この本の狙いには大賛成。絵は、はりねずみもおおかみも若干の擬人形象化はあるものの、おおむねとってもリアルな表現をとっている。お話の内容からすれば、これにも賛成である。2023/09/08
やすらぎ
169
今日は家族でお散歩しよう。ぼうや、起きているかい。鳥や獣たちは夢を見ているよ。今日は新月、今がチャンスだよ。静かに、そっとそっと進むんだ。さあいこう。ワクワクするね。…うわぁ!みんな寝てるんじゃなかったの?何この音は。おかあさん!おとうさん!どうしよう。大丈夫なの?…ぼうや、怖いことがあっても焦らないでいいんだ。丸く小さくなってごらん。動かないでじっとしてるんだ。戦ってはいけないんだ。受け流すんだ。時には待つことも大事なんだ。争ったって何も残らないから。また散歩に連れていってね。今度は一人で丸くなれるよ!2021/04/22
KAZOO
126
作家のマルシャークというのはどこかで聞いたことがあると思ったら、「森は生きている」の作者だったのですね。昔結構読んだものでした。ハリネズミたちの話なのですが外敵(狼)におそわれるとまん丸くなって、ということで素朴な感じの絵で癒やされる気がしました。2016/08/14
紫綺
90
散歩中、オオカミ達に見つかった、かわいいハリネズミ親子のハラハラドキドキのお話。絵もかわいいが、しずかに歩く音、とぷとぷとぷ・・・何とも言えぬかわいらしさ♪2013/01/12
モリー
80
読み終えてから改めてタイトルの意味を考えました。このお話のどこが「しずか」なのだろうか。騒がしくはありませんが、命の危機がひたひたと迫る場面では、はらはらして心音が高鳴ります。一見平穏な暮しの中にで、命を奪いかねない危険がいつ訪れるかは知れません。大切な命が無事であると確認しあえることが何より心が静まることなのですね。2021/03/05