内容説明
天武の御代に渡来した1人の百済人。孤高の歌人・人麻呂である。しかし、激動の7世紀は、その歌聖をも翻弄し、歴史の渦の中に葬り去った。異郷に果てた歌人の歌と著者独自の史観をもとに、いままで語りえなかった真実の人麻呂像、そして、国史改竄の秘密が明らかにされる。
目次
第1章 人麻呂生誕の地は朝鮮半島だった
第2章 持統王朝の誕生と宮廷歌人・人麻呂の光彩
第3章 亡命歌人・人麻呂の愛と孤独
第4章 歌聖・人麻呂の没落とその晩年
第5章 人麻呂と同時代の歌人たち
第6章 人麻呂と同時代を生きた太安万侶の悲運