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内容説明
あっという間の出来事だった―。結婚式の余韻もさめやらないうちに、夫が崖から転落するなんて。写真を撮っていたシドニーの脳裏には、悪夢のような映像がまだ焼きついている。遺体は発見されないまま、追悼式だけが行われた。その夜、シドニーは夫ケネスの声を聞いた。「シドニー、いとしいひと…こっちへおいで…」その声に呼び寄せられ、危うくバルコニーから転落しかけたシドニーを救ったのは、亡き夫の親友、ベノー・デマーティノだった。翌日現れたケネスの妹マーサは、ケネスとシドニーの結婚を信じない。シドニーは二人の結婚を証明しようとするが、奇妙なことに結婚証明書は見つからず、撮ったはずのフィルムはすりかえられている。混乱するシドニーにさらに残酷な現実が待っていた。転落死したはずのケネスが、射殺死体となって崖近くの林で発見されたのだ。