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内容説明
急斜面の山肌にヘばりつくような古い鉱山の町ジェロームは、今ではすっかりさびれ、ゴースト・タウンさながら…。マンガ家のテリーは、全国版の新聞に連載する作品の舞台にこの町を選び下調べに訪れた。ある夜、暗い通りの石段を下りていて足を踏みはずし大けがをするところを、一人の男に抱きとめられた。膝を痛めたテリーは、滞在中のホテルの女支配人の厚意で、ホテルの2階からその男の家の1階に移ることになる。そこは昔から幽霊屋敷と呼ばれ、誰も近づこうとはしなかった。男は幽霊の存在を認めたものの、何も詮索するなと、彼女に釘をさした。息をのむほど端整な顔と、こめかみの傷跡が謎めいた男の過去を思わせる。テリーは幽霊の怖さよりも、こんな町に8年も独りで生きてきたマイクという男にひかれ、彼を作品に登場させようと思いたつ。だがそのスケッチを見たマイクはなぜか激怒し、テリーに掲載の中止を迫った。