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内容説明
真っ黒に日焼けした顔、冬の川に浮かぶ氷のように冷たい緑の瞳、へし折られた痕跡のある鼻、シャベルのように大きな傷だらけの手。こんな男がいきなり入ってきたら、だれだって強盗かと思うわよ。勘違いしてさんざん蹴ったり殴ったりしてしまったマギーは、いささか居心地の悪い思いで相手を見つめた。ああ、よりにもよってこんなに見事な石を持ってきてくれた相手を!男は、オーストラリアでオパールの採掘をしているミックと名乗った。宝石店を持ち、自らデザインもするマギーに、自分の掘り当てたいくつものオパールを細工してほしいと言うのだ。うれしいけれど、でもどうしてわたしに?それに、怒りとも悲しみともつかない目をしているのはなぜかしら。はるばるオーストラリアからやってきたのには、なにか理由があるんだわ。マギーは抗いようもなくミックにひかれていく自分を感じた。