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内容説明
10時間あまリ遅れて、弁護士のランドル・ピーターズは、ようやく出張先からサンフランシスコに帰ってきた。タクシーの後部座席におさまり、ほっとしたとたん、激しい衝撃音にあってランドルは前にのめった。なんてことだ、災難続きの旅路の果ては交通事故か。外を見ると、少し先に真っ赤なスポーツカーが停まっている。タクシーを降り、問題の車に近づいてナンバーを見たランドルは、それがパリに滞在しているはずの妹の車だと知って驚いた。運転席に、見知らぬ若い女がすわっている。その女は、どぎつい化粧をして黒革の超ミニスカートをはき、派手なアクセサリーを耳と手首につけていた。おまけに、ブロンドの短い髪はライオンのたてがみのようだ。ランドルの問いかけに、チャイナブルーの瞳が彼を見た。一瞬、ランドルはその瞳の美しさに思わず心を奪われた。彼女は“妹さんの無事な姿を見たいなら乗って”と命じた。信じられない思いでランドルが赤い車に乗りこむと、坂の街で、とんでもないカーチェイスが始まった。
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